研究課題/領域番号 |
09450328
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
南 努 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80081313)
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研究分担者 |
松田 厚範 大阪府立大学, 工学部, 助手 (70295723)
忠永 清治 大阪府立大学, 工学部, 助手 (90244657)
辰巳砂 昌弘 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50137238)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
1998年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1997年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | ゾル-ゲル法 / 微細組織 / 微粒子 / 無機-有機複合体 / 電気泳動電着 / 厚膜 / 強誘電体薄膜 / 透明 / 透明化 / 原紙間力顕微鏡 / 硬度 / 有機無機複合コーティング膜 |
研究概要 |
本研究では、これまでのゾル-ゲル法による酸化物薄膜の作製方法、およびゾル-ゲル電気泳動電着法による酸化物厚膜の作製方法に関する知見を基に、液相法の特徴を生かして薄膜および厚膜表面の組織をナノメーターの領域で制御することによって、膜に機能性を付与した新しい材料を創製することを目的とした。 本研究で得られた成果の概要を以下に示す。 1. ポリビニルトリエトキシシラン-テトラエトキシシラン系から、ゾル-ゲル法によりポリイミド基板上に有機-無機複合コーティング膜を作製した。広い組成範囲でクラックのない柔軟性のある膜を作製することができた。 2. シリカ微粒子を含むゾル溶液にカチオン性の高分子界面活性剤であるポリエチレンイミンを加えた溶液を用いてステンレス基板上への電気泳動電着を行った。0.01mass%のポリエチレンイミンを添加した場合に膜厚は約20μmとなり、熱処理を行ってもクラックのない厚膜が得られた。 3. 酢酸イットリウム、酢酸マンガンを用いてYMnO_3系強誘電体薄膜を作製した。さらに、5〜10%イットリウムが過剰の組成において緻密で平滑な表面を持つ薄膜を得ることができ、良い誘電特性を示すことを見い出した。 4. YMnO3薄膜をラッピドサーマルアニーリング(RTA)を用いて熱処理を行うことにより、通常の熱処理に比べて非常に結晶性のよい緻密な組織を有する薄膜を作製することができた。 5. チタニア-シリカ系ゾル-ゲル薄膜を温水処理することにより、アナターゼナノ微結晶が均一に分散した透明薄膜が100℃以下の低温で作製できることを見い出した。 6. フェニルシルセスキオキサン粒子を電気泳動電着に用いることによりITOコートガラス基板に厚膜を形成した。得られた厚膜は400℃で熱処理を行うことにより透明性が飛躍的に向上した。
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