研究課題/領域番号 |
09450359
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
高分子構造物性(含繊維)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大岡 正孝 (1998) 京都大学, 工学研究科, 教務職員 (10160425)
山本 雅英 (1997) 京都大学, 工学研究科, 教授 (40025961)
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研究分担者 |
山本 雅英 京都大学, 工学研究科, 名誉教授 (40025961)
伊藤 紳三郎 京都大学, 工学研究科, 助教授 (50127049)
大岡 正孝 京都大学, 工学研究科, 教務技官 (10160425)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,600千円 (直接経費: 9,600千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 蛍光偏光解消法 / 高分子鎖の動的性質 / ナノ秒時間領域 / 局所運動 / 緩和時間 / 感熱応答性ポリマー / 分子動力学シミュレーション / 蛍光プローブ / 架橋点 / 高分子鎖間相互作用 / 高分子ハイブリッド鎖 |
研究概要 |
1.高分子鎖固有の局所運動と化学構造との関係。(1)各種ポリマーについて、高分子鎖の主鎖中央の局所運動を非摂動状態において検討し、その運動性が分子構造に強く支配されていることを実証した。(2)ポリスチレン(PS)について、主鎖末端の方が主鎖中央に比べて緩和時間が一桁小さいことを見出した。また緩和時間の分子量依存性を検討し、個々のボンド周りの回転ポテンシャルが局所運動の支配因子であること、局所運動の最大運動スケールが約200ボンドであることを明らかにした。(3)PS主鎖中央の緩和時間がプローブ近傍の分子構造に依存して大きく異なることを見出した。(4)末端にアントリル基を導入したPS鎖の分子動力学シミュレーションを行い、実験により得られた緩和時間の分子量依存性を説明すると共に、観測した緩和時間は主鎖ボンドの協同的な回転運動を反映していることを明らかにした。2.ポリアクリル酸アルキルの水面展開単分子膜の分子運動性。空気/水界面における高分子単分子膜の分子運動性は、主鎖のα-メチル基の立体障害、並びに側鎖間相互作用により著しく低下することを明らかにした。3.高分子ゲルの架橋点の動的性質。高分子ゲルの架橋点に蛍光プローブを導入して、その架橋点の局所運動の緩和時間を測定した結果、分子運動性は架橋点間分子量に依らず、ゲルの膨潤度に依存することを明らかにした。4.LCST型の相分離温度近傍における高分子鎖の動的性質。ポリエトキシエチルビニルエーテル水溶液について、相分離温度20℃より幾分低い温度から異常な動的消光が起こることを見出した。この機構は、相分離に先立って濃度ゆらぎが大きくなり、消光因子であるポリマーセグメントが励起プローブと接触することにより、効率的な動的消光が起こるためであることを明らかにした。
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