研究課題/領域番号 |
09450367
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
荒川 義博 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (50134490)
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研究分担者 |
小林 鶴雄 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (90215343)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
15,800千円 (直接経費: 15,800千円)
1999年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1997年度: 7,700千円 (直接経費: 7,700千円)
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キーワード | 電気推進 / ホール効果 / 不安定現象 / プラズマ / 放電 / ホール推進機 / プラズマ現象 / プラズマ不安定性 / シミュレーション |
研究概要 |
本研究の目的は、小型軽量かつ高い推進性能を持つ宇宙ロケット推進用ホール型推進機について、その耐久性に支障となる放電振動ならびに振動電流の要因を明らかにすることである。 1W級のホール型推進機を試作し、放電電圧、放電電流の測定に加えて、静電プローブ及びイオンコレクタの時間的変化の様子をスペクトラムアナライザ等を用いて調べ、出力レベル、推進剤質量流量等の作動パラメータに対する振動割合、振動周波数の依存性を調べた。実験の結果、放電電圧や空間電位は時間的に変化しないが、その一方で、放電電流については、10〜30kHzの帯域を主体とした振動現象が観察された。さらにこの放電振動現象の正体がイオンビーム電流の振動、ひいてはプラズマ生成量の振動に起因することか実験ならびに理論から示唆された。また、加速チャネル内のイオン飽和電流の振動測定の結果、同様の振動数でのプラズマ密度の振動が示唆された。 10〜30[kHz]の放電振動現象について、中性粒子密度とプラズマ密度の保存式を出発点に、波数をもって伝播する微小擾乱を仮定して、新たに物理モデルを構築した。これと過去にM.Sanchezらの提唱された波数を考えない物理モデルから計算される振動数と実測の振動数を比較したところ、本研究で構築した物理モデルのほうがオーダー的に実測値に近いものとなった。 これらの実験結果ならびに理論モデルから得られた計算結果から、ホール型推進機における不安定現象の要因は主として電離不安定性によるものであることがわかった。
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