配分額 *注記 |
9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1999年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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研究概要 |
Prunus属にはオウトウやアーモンド,ウメやスモモなど,商業的に重要な果樹類が多く属する.これらPrunus属果樹の多くは一遺伝子座の複対立遺伝子によって支配される配偶体型の自家不和合性を示す,単為結果性を全く持たないPrunus属果樹において,自家不和合性は栽培上の大きな制限要因になっている.すなわち,Prunus属果樹を栽培する上で結実の安定に必要な受粉用の品種と優良栽培品種の組み合わせを選定する際に,S遺伝子型が明確にされていないために判断を誤ったり,あるいは受粉樹と優良栽培品種の開花期が年によって一致せず結実が不安定になったりするなどの問題が生じる.本研究は,Prunus属果樹の自家不和合性の分子機構を明らかにし,園芸育種学的に利用することを目的に始められた. 本研究の研究期間内に,自家不和合性を示すPrunus属果樹であるアーモンド,カンカオウトウ,ニホンスモモ,ウメにおける自家不和合性反応の花柱側因子であるS-RNaseを同定することに成功した.また,これらS-RNaseをコードするcDNAを単離することにも成功した.得られたcDNAの塩基配列情報を利用することで,DNA分析によってS遺伝子型を判別することが可能になった.さらにウメでは,自家和合性形質と強く連鎖したS-RNaseの対立遺伝子を同定することができ,このS-RNase遺伝子指標とすることで,自家和合性個体を判別することが可能になった.
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