研究課題/領域番号 |
09460041
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用微生物学・応用生物化学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
千葉 誠哉 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (30001449)
|
研究分担者 |
森 春英 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助手 (80241363)
木村 淳夫 (木村 敦夫) 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90186312)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1999年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1998年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1997年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
|
キーワード | 基質認識 / 糖質分解酵素 / 触媒部位構造 / α-グルコシダーゼ / 分子進化 |
研究概要 |
本研究は、糖代謝に重要な役割を担うα-グルコシダーゼの基質認識や構造を総合的に解析し、"大きく2つのファミリー(ファミリーIとII)に大別できること"の実証を意図したものである。両グループの触媒部位構造の詳細な解析も行い、反応機作の究明も目的に加えた。1.植物酵素のうち、ソバ、イネ、テンサイのものについて、遺伝子単離に成功した。アミノ酸一次配列を決定し、典型的なファミリーIIの酵素であることが認められた。基質認識もこれと符合する。単・双子葉植物起源の酵素は、いずれもII型であることが判明した。2.動物酵素は、ミツバチに関して遺伝子単離を終了させた。I型の基質認識を示すものであり、構造もこれを支持する。ブタ血液酵素に関しては活性解離基(カルボキシル基)を調べた。部分アミノ酸配列からファミリーII型酵素であると推定した。3.微生物酵素のうち、好熱性Bacillus属酵素は、基質認識とN末端アミノ酸配列からファミリーIに属すと考えられた。速度論的解析からカルボキシル基が活性解離基であることを見い出した(至適pHは中性域にあり、His残基の関与が報告されていたが、カルボキシル基であった)。分裂酵母の酵素は遺伝子の単離に成功した。推定されたアミノ酸一次配列からII型であることを確認した。構造中にI型ファミリーの活性部位配列があったので、点突然変異法で検討した。いずれの変異体も活性を有し、これらの配列は機能していない。グルコアミラーゼと報じられているSchanniomyces ocidentalis酵素はα-グルコシダーゼであった。エドマン法で解析したアミノ酸配列から、II型ファミリーに属すと考えられる。4.本計画の知見からα-グルコシダーゼは二つのファミリーに分類可能と思われる。これらの結果から、α-グルコシダーゼの収斂進化(異なる祖先蛋白から別々な進化を行い、生物機能が同一の蛋白になる)が予想された。
|