研究課題/領域番号 |
09460134
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
葉原 芳昭 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (30142813)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
1999年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1998年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1997年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 開口放出 / 膵島B細胞 / 副腎髄質細胞 / カルシウムイオン / 涙腺 / 肥満細胞 / G蛋白質 / 細胞死 / 画像解析 / Na^<+ / >Ca^<2+>交換輸送 / カルシウム / 副腎髄質 / 光増感物質 / スルフォローダミン / 一重項酸素 / 膵島β細胞 / 一酸化窒素 / Na^+-Ca^<2+>交感輸送体 / 膜容量 |
研究概要 |
一酸化窒素は、膵島β細胞でのATP産生を抑制することによってK_<ATP>チャネルの閉鎖を抑制して脱分極を阻害し、細胞内Ca^<2+>変動を抑制してインスリンの開口放出を抑制することが示唆された。光増感物質のSALPcをラット腹腔内肥満細胞に負荷して、光を照射するとcompound48/80刺激による開口放出が抑制されることが認められた。光増感作用で産生された一重項酸素が開口放出機序の[Ca^<2+>]_i上昇以降の過程を阻害していると示唆された。ラットの膵島B細胞では、高濃度ぶどう糖刺激によるインスリンの開口放出に、Na^+/Ca^<2+>交換輸送体が関わっていることが示唆された。モルモット涙腺の腺房細胞と筋上皮細胞は異なるアゴニストに反応する異なる細胞内情報伝達系を持っていることが示唆された。ラット副腎髄質細胞では、髄質細胞の発達と分布神経の発達がコリン作動性分泌機序の発達に連動しており、ニコチン作動性機序がムスカリン作動性機序に先行していると示唆された。ラットの膵外分泌腺からのカルバコール刺激による消化酵素の開口放出は、活性酸素による酸化ストレスで阻害されるが、この時細胞内のCa^<2+>濃度変動も阻害されていることが明らかとなった。ニコチン刺激による牛の副腎髄質からのカテコールアミンのP物質による開口放出抑制は、ニコチン様受容体のNa^+チャネルを非競合的に抑制することによると示唆された。ラット大脳皮質の神経細胞死に、細胞内Ca^<2+>ホメオスタシスの破綻が一部関係していることが強く示唆された。マウスの小腸陰窩上皮では、G蚕白質の活性化およびATPが細胞内のCa^<2+>濃度を上昇させるることが明らかとなった。 以上の結果、開口放出に細胞内のCa^<2+>濃度の変動が重要な役割を果たしていることが確認された。それのみならず、酸化ストレスによる開口放出傷害や、グルタミン酸による神経細胞死に、Ca^<2+>ホメオスタシスの破綻が強く関与していることが示唆された。
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