研究課題/領域番号 |
09460141
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
木曽 康郎 (木曾 康郎) 山口大学, 農学部, 教授 (10142374)
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研究分担者 |
岡田 利也 大阪府立大学, 農学部, 助手 (00169111)
山手 丈至 大阪府立大学, 農学部, 講師 (50150115)
牧田 登之 山口大学, 農学部, 教授 (90035105)
向本 雅郁 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80231629)
河南 有希子 大阪府立大学, 農学部, 助手 (80264810)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
1999年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1998年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1997年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
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キーワード | 子宮NK細胞 / 顆粒性間膜腺細胞 / TGF-β / 着床遅延 / Fas / IL-15 / IL-2セクターβ鎖 / TgE26 / IL-2レセプターβ鎖 / EGF / asialo GM1 / アポトーシス / エレーマレセプターβ鎖 / IL-2 ノックアウト / 脱落膜細胞 / IL-2レセプター / 細胞外基質レセプター / 免疫不全マウス / Fas抗原 / TNF-α |
研究概要 |
哺乳類の妊娠子宮では種普遍的に顆粒リンパ球が有意に出現する。マウスでは、顆粒性間膜腺細胞と呼ばれる子宮NK細胞が有意に出現する。今回の子宮NK細胞とサイトカインの関連に関する一連の実験から、以下のことが分かった。(1)子宮NK細胞は胎盤形成期にTGF-βを、胎盤完成期にEGFを分泌し、子宮NK細胞が栄養膜の分化増殖に関わっていることが分かった。(2)着床遅延マウスを使って、妊娠初期での子宮NK細胞の分化はプロジェステロンによって促進された。その分化に着床現象そのものは必ずしも必要でないことが分かった。(3)日本産野生マウス分娩後の子宮における成熟型子宮NK細胞の存在は本マウスでの子宮NK細胞がFasを発現しないことによることが分かった。(4)子宮NK細胞欠損マウスTgE26では、間膜腺と基底脱落膜内の放射状動脈の分岐が不完全で、特に胎盤形成期での蛇行や迂曲が見られず、血管内皮の肥厚が見られた。このため、局所での高血圧が起こり、流産が誘起されたものと示唆された。すなわち、子宮NK細胞は血管新生・構築を通して胎盤形成や胎子発育に重要な役割を持つと考えられた。(5)IL-2ノックアウトマウスでも子宮NK細胞が分化したことから、IL-2Rβ鎖を機能的レセプターとして使うIL-15も分化因子と考えられた。(6)IL-2Rβ鎖過剰発現遺伝子改変マウスで胎盤形成期に流産が誘発された。これはIL-2Rβ鎖の過剰発現により、IL-15が子宮NK細胞のきわめて低い細胞障害性を増強させた可能性が示唆された。
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