研究課題/領域番号 |
09460143
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
五十嵐 郁男 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (80159582)
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研究分担者 |
藤崎 幸蔵 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (00292095)
豊田 裕 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 名誉教授 (90050418)
見上 彪 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (20091506)
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
長澤 秀行 (長沢 秀行) 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 教授 (60172524)
斉藤 篤志 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10002263)
鈴木 直義 帯広畜産大学, 原虫病分子免疫研究センター, 名誉教授 (10003071)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
13,800千円 (直接経費: 13,800千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1997年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | バベシア原虫 / 発生工学 / サイトカインノックアウトマウス / 防御免疫 / リコンビナント抗原 / 遺伝子解析 / 診断用抗原 / モノクローナル抗体 / マウスバベシア / ウマバベシア / イヌバベシア / ELISA / ノックアウトマウス / サイトカイン / 防御抗原 |
研究概要 |
1.サイトカイン欠損マウスにおけるB.microti感染 SR-KOマウスにB.microtiを感染させると、赤血球の減少率や脾臓重量の増加が正常マウスに比較して軽微であり、SRが病態の回復に関係していることが示唆された。誘導性一酸化窒素合成酵素欠損(iNOS-KO)マウスにB.microtiを感染させると、対照マウスと比較して早い感染の立ち上がり、高い赤血球原虫感染率、ヘマトクリット値の著しい低下および原虫排除の遅延が観察され、一酸化窒素が感染初期に原虫の排除に関与していることが示唆された。更に、ガンマインターフェロン欠損(IFN-g-KO)マウスにB.microtiを感染させると、原虫を排除することが出来ず、原虫の排除にIFN-γが重要であることが示された。また、IFN-γ-KOマウスを使用した再感染実験でも、高い赤血球原虫寄生率を示し、再感染に対する防御機構においてもIFN-γが重要であることが明らかとなった。 2.B.rodhaini原虫の組換え抗原の防御免疫誘導能 B.rodhainiの細胞表面抗原の一つであるBr26の遺伝子を大腸菌及びバキュロウイルスによって発現させ、2種類の組換え蛋白質を作成した。これらの蛋白質によりBALB/cマウスをフロイントアジュバントと共に免疫するとB.rodhainiに対する感染防御免疫が誘導された。 3.B.microti感染防御抗原の解析 B.microtiに対する5種類のモノクローナル抗体を作製し、このうちモノクローナル抗体1-5Hは58kDaのB.microti抗原を認識するばかりでなく、60kDaのB.rodhaini抗原も認識することが示された。また、1-5Hをマウスに投与することにより、B.microti感染によるに赤血球原虫寄生率の上昇が有意に抑えることが明らかとなった。遺伝子解析により、1-5Hが認識する抗原は1,629塩基からなる遺伝子にコードされ、アミノ酸配列がヒト、マウスのchaperoninと高い相同性を示すことが明らかにされた。 4.ウマ及びイヌバベシア原虫抗原の解析 B.equiに対するモノクローナル抗体を作製し、本抗体によって部分精製された抗原が、ELISA用の診断抗原として使用できる結果が得られた。B.caballiに対するモノクローナル抗体も作製し、本抗体が認識する抗原(BC48)をコードする遺伝子の塩基配列を決定し、B.caballi感染を診断するためのPCR法を確立した。また、B.gibsoniのp50タンパク質をコードする遺伝子の塩基配列を決定した。更にウマバベシアB.equi(EMA-1,EMA-2)ならびにB.caballi(BC48)やイヌバベシアB.gibsoni(p50)の組換え抗原が診断用抗原として有用であることが示された。
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