研究課題/領域番号 |
09470005
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
|
研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
金村 秦輔 関西医科大学, 医学部, 教授 (50027091)
|
研究分担者 |
高森 康晴 関西医科大学, 医学部, 助手 (50309233)
仁平 美果 関西医科大学, 医学部, 助手 (20274194)
渡辺 淳 関西医科大学, 医学部, 助教授 (40148557)
門藤 裕子 関西医科大学, 医学部, 助手 (30309249)
近藤 千雅 関西医科大学, 医学部, 助手 (20298863)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
|
キーワード | CYP2B1 / 2 / acyltransferase / endoplasmic reticulum / phenobarbital / mRNA / in situ hybridization / luminessense / CYP1A1 / CYP2B2 / 小胞体膜 / Phenobarbital / luminessence / Cytochrome P450 2B2 / 転写調節因子 / 生物発光 / 光子計測 / 膜合成 / cytochrome P-450 / 肝 |
研究概要 |
本研究では、新たに開発した化学発光を用いた高感度定量組織化学法および計量形態法の2つの形態学的手法を主要な手段とし、これらを分子生物学的手法と組合せて肝細胞におけるCYP2B1/2分子種の発現調節機構およびPBによる小胞体膜増生の機構について個々の細胞レベルで解析した。薬物刺激に対する肝細胞の反応性は肝小葉内に占める細胞の位置によって異なっており、小胞体膜合成機構の解明には、細胞レベルでの解析が必須であった。本研究により、以下の事柄が明らかとなった。 1)小胞体膜増生が膜蛋白誘導と独立した事象であることが明らかとなった。また、phenobarbital(PB)が膜増生と膜蛋白誘導の2つの機構に対して同一のtriggerとして作用すること、および、その場合の膜増生と膜蛋白誘導の2つの機構が類似性を有する可能性が示された。 2)PBによる小胞体膜増生が膜分解の阻止でなく膜合成の亢進であり、PB投与により膜合成酵素であるGATが誘導されていることが明らかとなった。これらの結果から、GATがCYP2B1/2と同様の発現制御機構によって転写時調節を受けている可能性が示された。 3)PB誘導型CYP2B1/2 genomic DNAの解析により、転写開始点から約2500塩基上流にPBに特異的な転写調節領域が存在し、そこにNF1結合部位を含むPBRE配列が認められた。また、PBREと近位プロモーターとの間には密接な関係があり、PBが作用するとPBREが近位プロモータにinteractし、転写が活性化すると考えられる。 4)本研究を遂行するにあたり、in situにおける1)各CYP分子種含量測定法、2)DNA転写調節因子検出法(in situ Sowthwestern hybridization法)、および3)光子計測を用いた高感度反応検出法を開発した。 5)本研究で開発した技法を用いて、XREを介するCYP1A1/2遺伝子転写制御機構の解明を試み、CYP1A1/2遺伝子の転写調節因子(XRE結合蛋白=AhR-ARNT複合体)が核で形成されることを明らかにした。また、AhRが薬物と結合して核に移行する際、それまで結合していたHSP90と細胞質において解離することが明らかとなり、その解離によってAhR分子の高次構造が変化し、AhRのN末端にある核移行シグナルが露出することによってAhRが核に移行する可能性が示された。
|