研究課題/領域番号 |
09470016
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
彼末 一之 大阪大学, 医学部, 教授 (50127213)
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研究分担者 |
永島 計 大阪大学, 医学部, 助手 (40275194)
井上 修 大阪大学, 医学部, 教授 (50159969)
大和谷 厚 大阪大学, 医学部, 教授 (30116123)
細野 剛良 大阪大学, 医学部, 助手 (60294104)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1999年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 視床下部 / 体温調節 / 自律分散システム / 非ふるえ熱産生 / ふるえ / 皮膚血管運動 |
研究概要 |
恒温動物の体温は多くの効果器系を動員して調節される。しかし、体温調節に関係した神経回路網は全くと言って良いほど不明でる。視床下部特に視束前野は体温調節の最高位中枢として温度情報の"統合"を行い、特に局所加温で活動が変化する温度感受性ニューロンが重要であると漠然と考えられている。申請者らは最近視束前野は個々の効果器反応を調節する独立な神経モジュールの集まりであるという仮説を提案した。本研究の目的はこの仮説をもとに体温調節神経回路を解析することである。初年度は非ふるえ熱産生の視床下部内回路について検討した。ウレタン麻酔下のラットの肩胛骨間褐色脂肪組織(BAT)温度を測定した。先ず腹内側核・背内側核を刺激してBAT温が上昇することを確認の後、視束前野を加温しながら同じ刺激をしてもBAT温上昇は起こらなかった。同じことは視束前野への興奮生アミノ酸DLH投与でも観察された。この結果は視束前野の温ニューロンが腹内側核・背内側核に抑制性信号を送ることを意味する。10年度後視床下部のふるえを促進する細胞体が存在するか否かを検討した。後視床下部にムシモールを投与するとふるえは抑制された。この部位にふるえに促進的に働くニューロンが存在することを示唆する。12年度は中脳が非ふるえ熱産生調節にどう働くかを検討した。中脳の種々の部位に興奮生アミノ酸であるD,L-ホモシステイン酸(DLH)を投与してその時の肩胛骨褐色脂肪組織(BAT)の温度変化を観察した。その結果中脳中心灰白質腹則部の特に尾側部にDLH投与でBATの熱産生が促進する部位のあることが明らかになった。また最近非ふるえ熱産生調節に関係していると示唆されている延髄縫線核に逆行性のトレーサーのコレラトキシンBを注入すると中脳中心灰白質にラベルされる細胞が見いだされた。中脳の促進部位からは延髄の縫線核を経由して非ふるえ熱産生調節が働いていると示唆される。
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