研究課題/領域番号 |
09470017
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
|
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
森本 武利 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (30079694)
|
研究分担者 |
八重樫 和宏 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90254367)
鷹股 亮 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (00264755)
伊藤 俊之 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (90168360)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
10,700千円 (直接経費: 10,700千円)
1998年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
1997年度: 7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
|
キーワード | 水分代謝 / 高齢者 / 体温調節 / 熱中症 / 血液量 |
研究概要 |
1. 高齢者における暑熱馴化と水分代謝の解析 高齢者9名青年男子6名を対象に8日間暑熱運動暴露を行い、実験の第1、8日に体温調節反応および水分代謝に関する測定を行った。その結果、高齢者では体液水分量の減少、腎濃縮能の低下による水分および塩分喪失量の増加、口渇感の低下による水分摂取量の減少、水分代謝関連ホルモンに対する反応性の低下、暑熱馴化不全が認められ、これらが高齢者の夏期における暑熱適応能の低下に関与すると考えられる(American Journal of Physiologyに投稿中)。 2. 熱中症の疫学 厚生省の死亡統計に基づいて、1968年から1994年にわたる27年間のわが国の熱中症死亡の現状を検討した。熱波を経験した年度には約150件の死亡が報告されているが、1994年度にはその数が589件に増加し、その64%が65歳以上の高齢者に認められた。今後地球温暖化が進めば、さらに増加する可能性を指摘し、総説として纏め、またInternational Journal of Biometeorology投稿中である。 3. 脱水と体温調節能の関係 脱水は体温調節能を低下させる。体温調節能に及ぼす脱水の影響について、われわれの教室で得た実験結果を、体液量変化の影響および浸透圧変化の影響に分け要約し、総説に纏めた。 4. 最大酸素摂取量と血液量の関係に対する年齢の影響 血液量と最大酸素摂取量の関係を、若年者および高齢者のそれぞれについて求めた。その結果、高齢者においても運動能は血液量の増加と平行して上昇したが、同一血液量において、高齢者では運動能は低値を示し、また若年群、高齢群とも女性で低値を示した。 以上の結果から、高齢者は暑熱に反復暴露しても水分代謝が高進せず、高齢者に於ける暑熱適応能低下の一因になっていると考えられる。
|