研究課題/領域番号 |
09470081
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
斎藤 泉 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (70158913)
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研究分担者 |
金子 周一 金沢大学, 医学部, 助教授 (60185923)
鐘ヶ江 裕美 東京大学, 医科学研究所, 助手 (80251453)
田中 啓二 ヒューマンサイエンス財団, 研究員 (00292847)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1998年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1997年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | Cre / アデノウイルス / 遺伝子治療 / ベクター / 特異的プロモーター |
研究概要 |
本研究により以下の成果が得られた。 1)肝癌特異的発現を行うα-フェト蛋白遺伝子(AFP)プロモーターから目的遺伝子産物をアデノウイスルベクターを用いて特異的に発現させる際に、その強度を約50倍増強する方法(「二重感染法」)を確立した。 2)播種性肝癌の動物モデルとしてヌードマウスの肝臓にヒト肝癌細胞を播種的に腫瘍化させることに成功した。そしてこのマウスモデルに上記組換えウイルスを静脈内投与することにより、マーカー遺伝子を肝癌細胞にだけ発現させることに成功した。 3)マーカー遺伝子の代わりに肝癌治療用遺伝子であるTK遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターを作製した。培養細胞系では、このウイルスベクターでの二重発現法で肝癌細胞を従来より約1/5のウイルス量で選択的に癌細胞を殺滅することができた。 4)この二重発現法を上記の動物実験に用いた結果、腫瘍の増殖を阻止する傾向が一部に認められたがこの腫瘍を用いる限り治療効果に有意差を示すことはできなかった。 5)本法は肝癌以外の多くの癌に対し応用可能であり、胃癌、甲状腺癌をはじめとして検討が行われている。ベクターを更に改良することにより、本法が特異的癌治療法として有望な手法となる可能性がある。
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