研究課題/領域番号 |
09470093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
湊 長博 京都大学, 医学研究科, 教授 (40137716)
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研究分担者 |
岩井 一宏 京都大学, 医学研究科, 助教授 (60252459)
服部 雅一 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40211479)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | 低分子G蛋白 / Rap1 / Ras / 細胞骨格 / シグナル伝達 / 抗原レセプター / 免疫応答 / GTPase活性化蛋白(GAP) / アナ-ジ- / バキュロウイルス / 低分子量G蛋白 / クローン増巾 / GTPase活性化蛋白 |
研究概要 |
われわれの単離した免疫系細胞に強発現されるSPA-1が試験管内で低分子G蛋白Rap1に対するGTPase活性化因子として機能することを示したが、今年度は、細胞内でも同じ酵素活性を示すことをはじめて証明した。Rap1のGTP/GDP交換因子であるC3Gを強発現すると細胞は大型化し偽足様突起をのばして付着性となるのに対し、SPA-1を強発現すると逆に細胞は円形化し付着性を失うことから、SPA-1はRap1の制御を介して細胞の形態と接着性をコントロールしていることが示された。SPA-1のこの活性は、その細胞骨格への局在に依存している。免疫細胞においては、SPA-1は抗原レセプターの下流にあって抗原刺激によるRap1の活性化を制御していることが判明した。抗原刺激後のT細胞におけるRap1の活性化はRasの活性化と丁度相反する動態を示すこと、さらにRasは至適抗原刺激によって活性化されるのに対しRap1は共レセプターを伴わない至適下抗原刺激によって活性化されることから、Rap1は抗原刺激に伴うリンパ球の活性化において、Rasとは異なるユニークなシグナル伝達をになうものと考えられた。この際、至適抗原刺激においてはSPA-1が動員されRap1の活性化を抑制することが明らかとなった。平行して、SPA-1/Rap1系の免疫応答における役割をさらに明らかにする目的でSPA-1遺伝子破壊マウスの作製を試みてきた。ホモ接合体マウスの作出に成功したので、今後同マウスの個体レベルでの免疫応答性の解析から、さらにSPA-1/Rap1系の生体内の免疫応答における役割を解明していく予定である。
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