研究課題/領域番号 |
09470095
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
菊谷 仁 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80161412)
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研究分担者 |
熊ノ郷 淳 (熊郷 淳) 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10294125)
吉田 謙二 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80294122)
安居 輝人 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60283074)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1998年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1997年度: 9,400千円 (直接経費: 9,400千円)
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キーワード | CD40 / CD40リガンド / 体液性免疫 / 自己免疫 / 胚中心 / クラススイッチ / 体液性免疫反応 / トランスジェニックマウス / ノックアウトマウス / シグナル伝達 / B細胞 / 胚中心形成 |
研究概要 |
CD40シグナルによる体液性免疫反応の制御機構の解明を目的に、細胞質内部分に変異を持つCD40のみを発現するマウスを作製した。クラススイッチを含むT細胞領域(リンパ濾胞外)におけるB細胞分化はTRAF6結合部位などの膜近位領域からのシグナルだけでも誘導できるが、胚中心形成の誘導には、TRAF2/3/5結合部位を含む膜遠位領域からのシグナルが必要である事が明らかになった。EBウイルスの形質転換遺伝子産物LMPlは、TRAF分子に結合し、CD40と類似のシグナルを伝達している可能性が示唆されている。LMP1トランスジェニックマウスのB細胞を解析したところ、正常マウスに比してCD23、ICAM-1、Fasなどの活性化マーカーの発現が有意に亢進しており、試験管内で無刺激の状態でも有意な増殖と抗体産生を示した。更にLMP1をB細胞特異的にCD40欠損マウスに発現させたところ、クラススイッチなどのリンパ瀘胞外B細胞分化はレスキュウされたが、胚中心形成は誘導できなかった。興味あることにLMP1トランスジェニックマウスにおいては、胚中心形成が著しく抑制されていた。LMP1はクラススイッチ誘導などCD40シグナルと一部共通するシグナルを伝達するが、胚中心形成などのステップに対しては抑制的なシグナル伝達していると思われる。CD40リガンドを欠損したX連鎖型高IgM血症患者においてしばしば自己免疫の発症がみられ、CD40-CD4OL相互作用が自己反応性T細胞の制御に関与している可能性が考えられる。CD40欠損マウスのT細胞をCD40を発現するがT細胞のないヌードマウスに移入すると自己抗体の上昇に加え様々な臓器で自己免疫性の炎症が誘導された。更にこの自己反応性の上昇は、CD40-CD40L相互作用非存在下では抑制性T細胞が出現しないためであることが判った。
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