研究課題/領域番号 |
09470098
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
免疫学
|
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
垣生 園子 東海大学, 医学部, 教授 (30051618)
|
研究分担者 |
伊藤 守 実験動物中央研究所, 免疫研究所, 室長 (00176364)
佐藤 健人 東海大学, 医学部, 助手 (50235363)
安藤 潔 東海大学, 医学部, 講師 (70176014)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
|
キーワード | T細胞レセプター / 細胞増殖抑制 / 正の選択的分化 / 遺伝子再構成 / MAPK / 胸腺細胞 / TCR / シスエレメント / germ line転写 |
研究概要 |
胸腺内T細胞分化過程では、TCRから正のシグナルを受けたCD4+8+(DP)細胞のみが、選択的に生存を保持して次段階に分化する。TCRからのシグナルは、同時にTCR-α遺伝子のさらなる再構成を抑制することにより、DP細胞の死を阻止すると考えられている。本研究では、正の選択はDP細胞をしから回避するプロセスと捉え、細胞死と増殖抑制に関与する分子およびTCR-α遺伝子の再構成・発現を制御する因子に焦点を当てて、正の選択機構を解析した。その結果以下の成果を得た。1)CD45はDP細胞の増殖抑制に働くことが判明した。2)DP細胞の増殖亢進時にTCRを介した正のシグナルが入いると、DP細胞は分化しないで死滅することを示した。この結果は、DP細胞が正のシグナルを受ける時は、cell cycleが停止状態にあることを推測させた。3)DP細胞にJNKキナーゼの1つであるSek1ドミナントネガティヴ変異体遺伝子を導入すると、DPの細胞の分化と生存が著しく阻止された。この結果は、新規MAPKファミリーのJNKはDP細胞の選択的分化に細胞生存を保持することによって、関与していることを示唆している。4)TCR-α遺伝子のうち、Jα49の上流域に分化ステージ特異的にJαセグメントを制御する新たなシスエレメントを発見した。この領域の欠如マウスをhomelogous recombination法により作製したところ、Jα49-45セグメントの遺伝子再構成とgermline転写が認められなかった。このことは、TCR-α遺伝子再構成にはエンハンサーの他に分化ステージ特異的なシスエレメントの必要性を指摘した。
|