研究課題/領域番号 |
09470147
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
相馬 仁 (1998) 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70226702)
秋野 豊明 (1997) 札幌医科大学, 学長 (80045377)
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研究分担者 |
佐野 仁美 札幌医科大学, 医学部, 助手 (80295344)
黒木 由夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70161784)
小笠原 由法 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20224090)
相馬 仁 札幌医科大学, 医学部, 講師 (70226702)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1998年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1997年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
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キーワード | 肺胞II型細胞 / サーファクタント・アポ蛋白質 / C型レクチン / リン脂質結合蛋白質 / 糖脂質結合蛋白質 / アネキシンIV / LPS / CD14 / 肺サーファクタント / サーファクタント蛋白質 / 生体防御 / アネキシン / SP-A / SP-D / ホスファチジルイノシトール |
研究概要 |
親水性の肺サーファクタント・アポ蛋白質(SP-AとSP-D)の肺胞II型細胞膜受容体を介するリン脂質代謝調節の分子機構、SP-A結合蛋白質(アネキシンIV)の肺胞における生理的意義を探るために、SP-AおよびアネキシンIVの機能部位を解明し、また、生体防御におけるSP-Aの役割の解明を進め、以下の結果を得た。 1. SP-AとSP-Dは相同であるが、リン脂質、糖脂質結合特異性が異なり、SP-Aは、DPPC、GalCerと結合し、肺胞II型細胞からのリン脂質分泌・取り込みを調節するのに対し、SP-DはPl、GluCerと結合するが、SP-Aが持つ肺胞II型細胞への機能はない。SP-AとSP-Dのキメラ体を用いた実験から、SP-AのGlu^<195>〜C末端がSP-Aの機能発現に重要であることが判明した。更に、SP-DのPlおよびGluCerとの結合に必要な領域が異なり、Glu^<321>〜C末端がPlとの結合に、一方、Cys^<261>〜C末端がGluCerとの結合に重要であることが示された。 2. アネキシンIVのC-端側には、70残基の4回の繰り返しドメインを持ち、各ドメインにはCa^<2+>およびリン脂質結合部位が存在する。各種変異体を用いた実験から、アネキシンIVのSP-A結合部位は、ドメイン3にあることが示され、また、アネキシンIVのドメイン3へのCa^<2+>結合およびSP-AのArg^<197>が、アネキシンIV-SP-Aの結合に重要であることが示された。 3. SP-Aがリポ多糖(LPS)、特に、O-抗原多糖を欠いたrough LPS及びリピドAに結合することを見いだし、更に、O-抗原多糖を持つsmooth LPSによるマクロファージのサイトカイン産生(TNFαなど)がSP-Aによって抑えられ、smooth LPS受容体であるCD14とsmooth LPSの結合をSP-Aが阻害することもわかった。従って、気道感染による過剰反応をSP-Aが制御しうることが示された。
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