研究課題/領域番号 |
09470191
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
皮膚科学
|
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
塩原 哲夫 杏林大学, 医学部, 教授 (10118953)
|
研究分担者 |
早川 順 杏林大学, 医学部, 助手 (30255393)
早川 和人 杏林大学, 医学部, 講師 (50146669)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
10,800千円 (直接経費: 10,800千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
|
キーワード | cutaneous GVDH / Fas・Fasリガンド / GVDH抵抗性 / lpr / lprマウス / gld / gldマウス / 自己反応性T細胞 / cutaneous GVHD / GVHD抵抗性 / GVHD / 自己反応T細胞 / Fas・Fas L / 表皮傷害 |
研究概要 |
我々は既に、自己反応性TCR-αβ^+、CD4^+T細胞クローンを同系マウス足蹠に局所移入することによりcutaneous graft-versus-host disease(GVHD)に一致する組織傷害を誘導する実験モデルを確立している。このモデルではGVHDから回復したマウスの表皮は、以後の自己反応性T細胞クローンの攻撃に対し抵抗性となる。本研究ではこのGVHDにおける表皮傷害の過程及び、GVHD抵抗性発現の過程におけるFas/FasLの関与を明らかにしたいと考えた。 1.自己反応性T細胞クローンの移入によるGVHD病変部及び、回復後の表皮ケラチノサイトにFas発現を認めた。GVHD病変部にはFasLを発現するケラチノサイトを一部認めたが、回復後GVDH抵抗性となった表皮には認めなかった。これらの発現は蛋白レベル、mRNAレベルで確認された。 2.GVHD及び回復後のGVHD抵抗性が、Fas/FasLの異常を認めるlpr、gldマウスにおいて誘導されるかの検討を行った。B6lpr/lpr(Fas^-)マウスにおいてもGVDHは誘導されたが、その程度はcontrolマウスと比べ軽度であった。回復後のGVDH抵抗性に関してはB6lpr/lprマウスでは誘導出来なかった。一方、B6gld/gld(FasL^-)マウスではGVHD及びGVHD抵抗性の誘導に関して、controlマウスと差異は認めなかった。 3.FasLに対するモノクローナル抗体がB6マウスのGVHD誘導能、GVHD抵抗性発現に影響を与えるか検討を行った。GVHD誘導に対しては軽度の抑制効果しか示さなかったが、GVHD抵抗性発現に対しては、著明な抑制効果を認めた。 これらの結果はFas/FasLの相互作用が自己反応性T細胞クローンによるGVHDにおける表皮抵抗性発現に関与していることを示している。
|