研究課題/領域番号 |
09470210
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
小島 卓也 日本大学, 医学部, 教授 (40014203)
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研究分担者 |
有波 忠雄 筑波大学, 基礎医学系, 助教授 (10212648)
松島 英介 (松島 栄介) 東京医科歯科大学, 大学院, 助教授 (50242186)
松浦 雅人 日本大学, 医学部, 助教授 (60134673)
高橋 栄 日本大学, 医学部, 助手 (70297802)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1999年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 探索眼球運動 / 精神分裂病 / 連鎖解析 / Quantitative Trait Measure / Chromosome 22q11 / Phenotype |
研究概要 |
本研究は日本大学医学部倫理委員会、筑波大学医学系倫理委員会、東京医科歯科大学医学部倫理委員会より承認を取り、被験者全員から書面にてインフォームドコンセントを得たうえで施行した。本研究は以下の2つの項目からなっている。 【探索眼球運動を用いた精神分裂病の病因的異質性の検討】方法は小島らに従った。被験者にnac-VIII型アイマークレコーダーを装着し、横S字図形を見ている際の眼球運動を記録した。眼球運動を解析し、反応的探索時の運動数と総移動距離を計測した。その結果、平成9〜11年度では、成人発症の分裂病および、分裂病ハイリスク群で探索眼球運動の反応的探索スコア(RSS)が対照群に比べて低値であり、探索眼球運動のRSSが分裂病の遺伝的素因を反映することが明らかになった。さらに、健常者、分裂病者の一卵性双生児でペア同士のRSSが高い相関を示した(R=0.85)。 平成12年度は、15歳以下で発症した小児期発症分裂病について探索眼球運動と臨床要因との関係を調べたが、RSSは精神病の負因、産科的合併症との間に関連がなかった。これらの結果から成人発症分裂病と小児期発症分裂病は成因的に異質であると考えられた。 【分裂病の遺伝的異質性に関する研究】Research Genetics社のHuman Screening Setを用い、全ゲノム上に平均10cM間隔で存在する368個の遺伝マーカーをPCR法で増幅し、ABIPRISM377を使用したポリアクリルアミドゲル電気泳動法によりPCR産物を泳動した。泳動結果をGeneScanVer3.1により解析し、対象者の遺伝子型を決定した。連鎖解析にはGeneHunterVer.2.0を用い、multipoint nonparametric quantitative trait mapping法により探索眼球運動を量的形質として遺伝マーカーとの連鎖を検討した。その結果、探索眼球運動を指標とした精神分裂病の病因遺伝子の研究では、日本人38家系の解析が終了し、第6(LOD=3.48)、第9(LOD=2.11)、第16(LOD=2.22)、第22(LOD=3.48)染色体において連鎖を支持する結果を得られた。中国人38家系の第22染色体の解析も終了し、第22染色体上の同じ染色体領域と分裂病(P=0.056)および探索眼球運動異常(P=0.091)が関連する可能性が認められた。
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