研究課題/領域番号 |
09470247
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
横山 逸男 名古屋大学, 医学部, 講師 (60240206)
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研究分担者 |
デルカルピオ カルロス 豊橋技術科学大学, エコロジー工学系, 講師 (20231053)
小林 孝彰 名古屋大学, 医学部, 医員
林 衆治 名古屋大学, 医学部, 助手 (30218573)
小島 泰樹 名古屋大学, 医学部, 医員
高木 弘 名古屋大学, 医学部, 教授 (70154755)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,200千円 (直接経費: 12,200千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | アポトーシス / 臓器移植 / 細胞障害 / Fas抗原 / SOD / フリーラジカル / 同種免疫 / Fasリガンド / CTLA-4 / 可溶性ペプチド / 遺伝子導入 / 細胞毒性T細胞 |
研究概要 |
移植臓器となる標的臓器を分子生物学的に修飾することによって臓器受給者(レシピエント)に免疫抑制などの負担を課することなく、臓器移植における究極的目標である免疫寛容を確立するための実験を行った。 移植臓器の細胞障害を防ぐために、細胞死、特にFas、Fas ligandによるアポトーシスのメカニズムを解析し、その上でアポトーシス抑制の可能性について探求した。その結果、標的臓器となる細胞として肝細胞および血管内皮細胞を例にとれば、前者では免疫抑制剤であるタクロリムスが示適濃度でFas抗原を抑制することがわかった。後者の血管内皮細胞については、臓器保存に伴う虚血再潅流障害の原因と考えられるフリーラジカルによるアポトーシスのメカニズムを解析した。そして抗フリーラジカル作用を有するスーパーオキサイドディスムターゼ(SOD)の役割が重要であり、遺伝子工学的手法を用い、ヒトCu、Zn-SODを標的細胞に導入しアポトーシスの抑制効果を確認することができた。 このほかアポトーシス関連因子であるカルシウムの細胞内濃度推移を継時的に測定し、細胞障害との相関を確認することができ、従って抗カルシウム剤のアポトーシス抑制効果の可能性も示唆された。 以上の知見から移植臓器の細胞障害をアポトーシスの観点から分子生物学的な修飾を行うことにより、免疫寛容を樹立する可能性を示すものと考えた。
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