研究課題/領域番号 |
09470254
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
小川 道雄 熊本大学, 医学部, 教授 (30028691)
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研究分担者 |
廣田 昌彦 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (80284769)
山口 康雄 熊本大学, 医学部, 助教授 (90253757)
守 且孝 熊本大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10040213)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 急性膵炎 / SIRS / 全身性炎症反応症候群 / サイトカイン / 臓器障害 / 感染 / second attack / 重症度評価 / scond attack / 臓器傷害 |
研究概要 |
急性膵炎を手術、外傷、感染症などと同様に侵襲時に生じる全身性炎症反応症候群(Systemic Inflammatory Response Syndrome: SIRS)という概念で捉え、急性膵炎の重症化因子を、従来より着目されていた膵酵素ではなくSIRSと関連させて解析した。臨床例の解析では、1)急性膵炎の重症度に応じて炎症性サイトカインの血中濃度が高いこと、2)SIRSの程度が強い症例,すなわちSIRS持続期間の長い症例やSIRS診断基準における陽性項目数が多い症例では致死率が高いこと、3)急性期を脱した後、感染(second attack)を契機に急激に病態が悪化する症例があること、が判明した。また、ラットの実験膵炎の解析では、1)膵炎に引き続いてlipopolysaccharide(LPS)の投与により感染様の病態を惹起するとサイトカイン反応の増強が起こること(second attack theory)、2)サイトカイン産生の抑制により、膵炎に伴う臓器障害が軽減すること,が判明した。以上より、急性膵炎の重症化の阻止には、サイトカイン反応に引き続く全身の炎症反応、及び感染などのsecond attackの制御が重要であることが明らかとなった。また、本研究の成果に基づき、SIRSの概念をふまえた急性膵炎の重症度評価法を確立した。
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