研究課題/領域番号 |
09470263
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
中川 宏治 千葉大学, 医学部・付属病院, 助手 (10282477)
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研究分担者 |
安蒜 聡 (安〓 聡) 千葉大学, 医学部・付属病院, 助手 (30251200)
伊藤 博 千葉大学, 医学部・付属病院, 講師 (00232463)
宮崎 勝 千葉大学, 医学部, 講師 (70166156)
清水 宏明 千葉大学, 医学部・付属病院, 助手 (80272318)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
15,000千円 (直接経費: 15,000千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1997年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 肝障害 / 閉塞性黄胆 / 微小循環 / エンドトキシン / エンドキシン |
研究概要 |
実験1 ; C57BL/6マウスを用い、総胆管結紮により、黄疸肝障害モデルを作製し、その障害時における微小循環障害の程度を生体顕微鏡にて検討した。黄疸による障害肝において、全身循環は不変であるのにもかかわらず、肝類洞血流は正常肝に比し有意に低下し、白血球は肝小静脈に接着していた。さらに、黄疸肝においてKupffer細胞の機能が亢進していることが確認され、それにより白血球は類洞内皮に有意に接着し、類洞血流障害の一因となっている事が示唆された。エンドトキシンを黄疸マウスに静脈内投与すると正常マウスに比して、致死率は上昇し、感受性が亢進していることが認められた。閉塞性黄疸患者に術後合併症が多いことの機序の一つと考えられた。 実験2 ; ラットにて、総胆管結紮切離後2週間の閉塞性黄疸モデルのOJ群を作成し、更に70%肝切除を行なったsham+Hx群とOJ+Hx群を作成した。免疫染色ではOJ+Hx群において、肝細胞にCINCの発現亢進を認めた。初代培養細胞においては、IL-1βで刺激した肝細胞からのCINCの産生は著明に上昇し、LPS刺激後のKupffer細胞からのIL-1βの産生は、OJ群でsham群に比し有意に上昇した。また、OJ群とOJ+Hx群では門脈血中のエンドトキシン値が上昇したの対して、sham群とsham+Hx群では検出されなかった。一方、ICAM-1の免疫染色では、sham群、OJ群ともに肝切除後において発現が亢進したが、好中球上の接着分子をFACScanを用いた検討では、OJ+Hx群でのみCD11b/CD18の発現が亢進した。これらの結果より、閉塞性黄疸肝切除後では、門脈血中エンドトキシンにより活性化されたKupffer細胞から放出された炎症性サイトカイン、特にIL-1βが肝細胞に作用し、肝内のCINCの産生を誘導している。更に、好中球上のCDllb/CD18の発現亢進が、好中球と類洞内皮細胞との接着に関与している事が示唆された。
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