研究分担者 |
細谷 亮 京都大学, 医学研究科, 講師 (00139908)
有井 滋樹 京都大学, 医学研究科, 助教授 (50151171)
塩田 浩平 京都大学, 医学研究科, 教授 (80109529)
土井 隆一郎 京都大学, 医学研究科, 助手 (20301236)
嶋田 裕 京都大学, 医学研究科, 講師 (30216072)
小切 匡史 京都大学, 医学研究科, 助手 (60283595)
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配分額 *注記 |
14,900千円 (直接経費: 14,900千円)
1999年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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研究概要 |
1.膵癌の新しい特異的診断法の開発:(1)膵癌切除標本から培養癌細胞株6株を樹立し,膵癌細胞に特異的に発現する膜蛋白と分泌蛋白の遺伝子クローニング(SST変法)を行った.新規遺伝子を同定し,膵癌の特異的診断法開発へむけ研究を展開している.(2)膵癌発生母地と考えられる膵管系幹細胞を同定することを目的として,膵管不完全結紮モデルにおいて,膵発生過程で必須の分化誘導因子であるPDX-1発現を検討した.過形成性膵管上皮にPDX-1発現細胞が存在し分化増殖能を有することを証明したので,臨床検体の異型膵管上皮でのPDX-1発現を検討中である. 2.胎児膵での原始膵管細胞からの分化増殖機構:(1)ヒト胎児膵と膵癌切除標本でのアポトーシス関連因子の発現を検討し,無秩序な細胞増殖を呈する膵癌細胞と,秩序だった細胞分化増殖を示す胎児膵におけるアポトーシス関連因子発現様式の共通性を明らかにした.(2)マウス胎生膵原基3次元培養法を確立し,(1)膵原基単独培養では分化が見られない,(2)周辺マトリックス添加培養により成熟膵へ分化,(3)人工的ゲル環境培養下では膵原基が導管系細胞だけに分化,(4)アクチビン添加により内分泌膵も形成されることを明らかにした.現在,膵原基単独培養とゲル環境培養下でのmRNA発現をDD法で解析して新規の分化増殖因子を探索中である. 3.膵癌の腫瘍血管新生と治療法開発:(1)膵癌切除検体の解析から,MT-MMP-1・活性型MMP-2・VEGF・PD-ECG・CXCR-4などの分子が膵癌腫瘍血管増殖因子として,METH-1が増殖抑制因子として血管新生の制御に関与していることを明らかにした.(2)膵癌脾注肝転移マウスモデルでの治療実験では,CXCR-4競合的阻害剤投与では肝転移抑制ないが,MMP活性化阻害剤投与で肝転移巣形成の有意の抑制が認められた.
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