研究課題/領域番号 |
09470273
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 国立小児病院(小児医療研究センター) |
研究代表者 |
雨宮 浩 国立小児病院, 小児医療研究センター, センター長 (80009563)
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研究分担者 |
梨井 康 国立小児病院, 小児医療研究センター・実験外科生体工学部, 研究員 (60321890)
絵野沢 伸 国立小児病院, 小児医療研究センター・実験外科生体工学部, 室長 (40232962)
鈴木 盛一 国立小児病院, 小児医療研究センター・実験外科生体工学部, 部長 (00111386)
奥山 虎之 国立小児病院, 小児医療研究センター・先天異常研究部, 室長 (40177192)
李 小康 国立小児病院, 小児医療研究センター・実験外科生体工学部, 科学技術庁特別研究員
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,900千円 (直接経費: 11,900千円)
1999年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1998年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1997年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | 肝細胞 / 分化誘導 / 羊膜細胞 / CrmA / アポトーシス / ラット / 細胞移植 / 細胞療法 / 肝不全 / 遺伝子導入 / 肝細胞増殖 / 肝細胞分化 / 肝上皮幹細胞 / 免疫抑制 |
研究概要 |
肝不全は高度医療が発達した現在もその治療法は対症療法が主となり、根治を目的としたものは唯一肝移植のみといえる。また、血清タンパクの欠如やアミノ酸代謝異常症など、肝の先天性代謝異常に由来する疾患も数多く存在する。本研究では肝不全や肝の先天性代謝異常症の根治療法として移植あるいは遺伝子治療に代わる細胞療法の確立を目的に、肝細胞分化誘導因子の探索、肝組織再構築の為の細胞の検討、遺伝子導入による細胞療法の最適化、の3項目について研究した。肝上皮幹細胞分化誘導因子の探索では培養下のラット胎児抽出物に着目した。胎児ホモジネートの100,000×g上清はラット血漿と混合することによりゲル化し、ラット分離肝細胞の初代培養を長期間維持することがわかった。形態保持だけでなく薬物代謝活性(7-エトキシクマリン脱エチル化)も7日間の培養後も対照に比べ高い活性を示した。肝組織再構築にはラット羊膜細胞を用いた。ラット羊膜細胞にはアルブミン陽性の細胞集団が見出され、ヒト羊膜細胞同様に肝内細胞移植に使用可能と考えられた。羊膜細胞を種々の胎齢の胎児より分離し、分裂回数、テロメラーゼ活性、凍結保存の可否を調べた。分裂はおよそ2.7回で終了するがその後も2カ月程度同じ形態を保って生存した。また凍結保存細胞も良好な培養が可能であった。テロメラーゼ活性は若い胎齢のものほど高かった。実際の臨床応用を考えると若齢胎児由来の細胞は採取できないのでテロメラーゼの導入等の操作が必要と考えられた。ラット肝内移植ではマーカー遺伝子導入細胞が移植30日後において主に門脈域周囲に良好に生着していた。細胞移植成立のために抗アポトーティック分子の遺伝子CrmAの応用を考えた。同遺伝子導入肝は肝障害に抵抗性を示し拒絶反応に対する抵抗効果を示し同遺伝子の有効性が示された。
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