研究課題/領域番号 |
09470291
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
鷲山 和雄 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (00183715)
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研究分担者 |
薄井 宏 新潟大学, 脳研究所, 助手 (20192510)
熊西 敏郎 新潟大学, 脳研究所, 教授 (40018601)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1999年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1997年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 頭蓋内胚細胞性腫瘍 / 細胞株 / 悪性転換 / がん抑制遺伝子 / AFP / HCG / 脳腫瘍 / 松果体部腫瘍 / 胚細胞性腫瘍 / intracranial gem cell tumor / cytokeratin / malignant transformation / intracranial germ cell tumor / Cytokeratin / tumor suppressor gene |
研究概要 |
頭蓋内胚細胞性腫瘍由来細胞株の樹立を試み、4株を樹立した。Cytokeratinが全株で、AFPが3株で、HCGが1株で発現していた.マーカー蛋白の発現および移植腫瘍の形態像から、それぞれ絨毛癌、胎児性癌、卵黄嚢腫、卵黄嚢腫に対応する形質発現を優位に有する腫瘍とみなされた. 染色体検索では、高度の染色体異常がみられるにもかかわらず、既知の重要な転写調節因子であるがん抑制遺伝子の局在する染色体17番短腕、16番短腕、8番長腕、13番長腕は保存されるか、もしくは変化が少なかった.P53はexon4から9までをPCR-SSCP法にて検索.P16はexon1から3までをSouthern Blot法で検索.更にexon1から2をPCR-SSCP法で検索.P15はexon1をSouthern Blot法で検索.MMAC1/PTENは3'non-cording領域をSouthern Blot法にて検索.更にexon5、7、8、9をPCR-SSCP法で検索した.しかしこれらの癌抑制遺伝子の変異は認められなかった.またp16 exon1 probeおよびp15 exon1 probeを用いた検索では、5'CpG islandのメチル化による遺伝子の不活性化もみられないと推定された.以上より、頭蓋内胚細胞性腫瘍での悪性転換においては、がん抑制遺伝子の関与の可能性は、少なくとも既知のものについては、低いものと思われた. 胚細胞性腫瘍の異なった組織分化を示した腫瘍組織部分を切り出し、分化特異的mRNAをそれぞれ抽出する技術の確立は、病態特異的に発現する遺伝子の検出に必須の手段と考えられるが、技術的には解決しなくてはならない種々の問題があることがわかった.レーザーを、組織切片の広い面にあてて組織を回収する方法は、目的の組織以外の混入が不可避であること、組織切片の輪郭にあてて組織を切り出しし回収する方法は、時間がかかり収量に難点があること、またいずれの方法においても、固定と乾燥という過程が回収したmRNAの品質に影響を与えうることが、判明した.
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