研究課題/領域番号 |
09470320
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
久保 俊一 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (20178031)
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研究分担者 |
滝川 正春 岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
澤田 恒平 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40264767)
石田 敏博 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (20295653)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
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キーワード | 遺伝子治療 / アデノウイルスベクター / モルモット / in vivo / drug delivery system / TGF-β1 / 関節 / 変形性関節症 / アデノウイルスペクター / LacZ / 軟骨細胞 / プロモーター |
研究概要 |
本研究の目的は、関節疾患に対する遺伝子治療の可能性を考える上で、アデノウイルスベクターを用いたdirect遺伝子導入法が、in vivoにおいて可能であるかどうかを明らかにすることである。変形性関節症の自然発症モデルであるモルモットの膝関節内にβ-galactosidase(β-gal)またはtransforming growth factor(TGF)-β1遺伝子を組み込んだアデノウイルスベクターを直接投与した。関節内における導入遺伝子の発現を検討するために5-bromo-4-chloro-3-indolyl-β-D-galactopyranoside(X-gal)による染色を行った。また関節内および関節外臓器における遺伝子発現を調べるためにreverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)を行った。さらにTGF-β1を関節内に遺伝子導入後、関節液中に移行したTGF-β1濃度をenzyme-linked immunosorbent assay(ELISA)で測定した。 関節内においてほぼすべての範囲の滑膜組織と、変性した軟骨組織の表層の軟骨細胞においてLacZの発現を認めた。関節外臓器では導入遺伝子の発現は認めずアデノウイルスベクターの関節内投与による全身主要臓器に対する影響は少ないことが判明した。またTGF-β1を関節内に遺伝子導入した場合、関節液中のTGF-β1濃度は対照側と比べ2週間有意に高値を示した。 これらの結果から、アデノウイルスベクターを用いたin vivo遺伝子導入法により、他臓器に影響を及ぼすことなく関節腔内に直接遺伝子導入が可能であり、関節疾患に対する新しいdrug delivery systemとして応用が可能であると考える。
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