研究課題/領域番号 |
09470323
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
廣田 和美 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (20238413)
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研究分担者 |
大川 浩文 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (40322953)
工藤 美穂子 弘前大学, 医学部, 助手 (30003411)
櫛方 哲也 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (80250603)
窪田 武 弘前大学, 医学部・附属病院, 医員
安沢 則之 弘前大学, 医学部・附属病院, 医員
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | 麻酔薬 / グルタメート / ノルアドレナリン / ドーパミン / 電位依存性カルシウムチャンネル / GABA_A受容体 / ラット / マイクロダイアリーシス / 神経伝達物質 / 静脈麻酔薬 / アセチルコリン受容体 / GABA受容体 / 大脳皮質 / 線条体 / チオペンタール / ペントバルビタール / フェノバルビタール / バルビツール酸 / バルビチュレート / カルシウムチャンネルブロッカー / ケタミン / プロポフォール |
研究概要 |
[In vitro]脳組織スライスから高K^+により神経伝達物質ノルアドレナリン(NA)、ドーパミン、グルタメートを放出させて研究を行った。その結果、P/Q型VSCCが主たる働きをしていることが分かった。次に高K^+性神経伝達物質放出に対するバルビタール静脈麻酔薬(チオペンタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール)及び非バルビタール静脈麻酔薬(プロポフォール、ケタミン、アルファキサロン)の抑制効果を検討した。その結果、ケタミン以外の麻酔薬は臨床濃度で有意に神経伝達物質の放出を抑制したことから、これら麻酔薬はP/Q型VSCC抑制による神経伝達物質放出を抑制していると考えられた。しかし、GABA_A受容体拮抗薬ビククリン存在下で、麻酔薬の抑制効果がケタミン以外の麻酔薬で同程度に抑制されたことから、麻酔薬はGABA_A受容体を介してVSCCを抑制している可能性が高いことが分かった。 [In vivo]ラットにおけるマイクロダイアリーシス法を用いなNA放出の変化は、NMDA受容体抑制型麻酔薬(ケタミン、亜酸化窒素、キセノン)ではNA放出を増加させ、GABA_A受容体作動型麻酔薬(ペントバルビタール、プロポフォール、ミダゾラム)は逆に低下させた。両方の作用を有するイソフルレンは大脳皮質では吸入麻酔薬では低下させ、視床下部では増加させた。睡眠を誘導するNA線維が存在することから、部位によってはNAの増加は麻酔作用の発現に関与している可能性がある。実際、ケタミン麻酔の拮抗薬とされるフィゾスチグミンによりケタミンによる麻酔時間は短縮し、それに伴いNA放出も有意に低下した。よって、NMDA受容体抑制型麻酔薬は睡眠系NA線維を賦活化させることで、GABA_A受容体作動型麻酔薬では覚醒系NA線維を抑制することで麻酔作用を発現している可能性が示唆された。
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