研究課題/領域番号 |
09470344
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
越田 潔 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (70186667)
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研究分担者 |
平野 和行 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (90057365)
並木 幹夫 金沢大学, 医学部, 教授 (70155985)
打林 忠雄 金沢大学, 医学部, 助教授 (90151894)
横山 邦彦 金沢大学, 医学部・附属病院, 講師 (60230661)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 標的放射線治療 / 遺伝子治療 / 標的放射線療法 |
研究概要 |
in vitroにおけるCD遺伝子導入前の5FUに対する感受性はLNCaP>DU-145>PC-3であった。FuGENE6法によりCD遺伝子導入後の5FCによる殺細胞効果はLNCaPのみに認められた。G418を用いてCD遺伝子導入細胞を選択した後、5FCによる殺細胞効果を検討すると、LNCaP/CD>DU-145/CD>PC-3/CDとなり5FUに対する感受性と一致した。SCIDマウス精巣にLNCaPあるいはLNCaP/CDを移植してin vivoモデルを作成した。5FU:15mg/kg/dayおよび30mg/kg/day投与群では、コントロール群と比べ有意な腫瘍増殖の抑制が認められた。つぎにLNCaP/CDを用いたモデルにおいて5FC投与時の腫瘍組織内5FU濃度について検討した。5FC:500mg/kg/day連日投与9日目の腫瘍組織内の5FU濃度は、5FU:15mg/kg/day投与群のそれと同等であった。その際の血中5FU濃度は、5FU:5mg/kg/day投与群のそれと同程度であった。ついでLNCaP/CDモデルでの5FC投与群ではコントロール群に比べ有意な抗腫瘍効果が認められ5FU:15mg/kg/day投与群とほぼ同程度の抗腫瘍効果が得られた。CD/5FC療法による体重変化を他の群と比較したところ、コントロール群やintactLNCaPにおける5FC単独投与群と比較して有意差は認められなかった。一方5FU全身投与では濃度依存性に抗腫瘍効果が認められたが、明らかな体重減少を伴ったことよりCD/5FC療法の有用性が示唆された。つぎにPSAを標的抗原として抗PSA抗体にI一131を標識しRadioimmunotherapy(RIT)との併用療法の可能性について検討した。LNCaP/CD移植48時間後より5FC:500mg/kg/dayを9日間連日腹腔内投与した。さらに腫瘍移植96時間後にI-131標識抗PSA抗体:20mCi/mouseを投与し、抗体の経時的分布および抗腫瘍効果を評価した。I-131標識抗PSA抗体(20mCi/mouse)単独投与時のLNCaP/CD移植腫瘍に対する抗腫瘍効果は認められなかった。抗体の経時的分布:per cent injected dose/gram tissueおよびtumor/tissue ratioにおいては腫瘍特異的な集積性に乏しかった。I-131標識抗PSA抗体(20mci/mouse)とCD/5FCとの併用においても明らかな抗腫瘍効果は認められなかった。今回の実験の条件設定ではRIT単独では抗腫瘍効果は認められずI-131標識抗PSA抗体の投与量に関してdose escalation studyが必要と考えられる。また抗PSA抗体の腫瘍集積性は低く,血液中の半減期も長いため抗体の特性に問題があると思われる。
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