配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
1999年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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研究概要 |
1. 膀胱癌における転移関連蛋白のクローニングとその機能解析(1)新規の転移関連遺伝子メタネスチン遺伝子のクローニング。転移性の培養膀胱癌細胞BOYから得られたcDNAライブラリーをロータスレクチンレセプターを認識するモノクロナール抗体MM4を用いて、スクリーニングし,二つの異なるクローンを得た。これらのクローンの一つについて、全塩基配列を決定するのに成功した。オープンリーデイングフレームは1368bp,cDNAは約4.3Kbの全く新規の分子であった。また,推定されるアミノ酸構造から,この分子はPro-Gly-Pro-Glyの2度にわたる繰り返し構造を持つとともに,Pro,Ser,Thrに富んだO型の糖鎖を持つムチン様の分子であると考えられた。N末側350bpのcDNAを認識するポリクロナール抗体を作成した。得られた抗体は目的の60kDaの糖蛋白質と反応した。このようにして得られた新規の分子をメタネスチンと命名した。(2)メタネスチンの機能解析.メタネスチン抗体は免疫組織染色上もMM4の染色性と類似し,転移のない原発巣とよりは転移のある原発巣と有意に反応した。膀胱癌組織以外におけるメタネスチンの発現を検討した。PCR法やイムノブロット法による解析から,メタネスチンは広い生物種で保存されていること,膀胱癌だけではなく,大腸癌,乳癌,肺癌,白血病細胞など多種類の癌細胞において正常組織と比較して有意に多く発現されていることも明らかになった。 2. 尿路性器癌の浸潤・転移と血管新生因子との関係.チミヂンホスホリラーゼは腎臓癌と膀胱癌において独立した予後規定因子であった。一方,精巣腫瘍においてはチミヂンホスホリラーゼは癌細胞には発現が認められず,VEGFがリンパ節転移を予知する独立した因子であった。 3. 膀胱癌の発癌とシクロオキシゲナーゼ2との関係.シクロオキシゲナーゼ2は正常以降上皮ではなく癌細胞のみに発現した.表在癌よりは浸潤癌に,また多くの上皮内癌に発現した.従って,浸潤癌の発癌に関与すると考えられた.
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