研究課題/領域番号 |
09470400
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
大谷 啓一 東京医科歯科大学, 歯学部, 教授 (10126211)
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研究分担者 |
澄川 万紀 東京医科歯科大学, 歯学部, 教務職員 (10216492)
青木 和広 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (40272603)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 細胞内pH / 低カルシウム食 / 骨代謝回転 / 骨吸収 / mechanical stress / bisphosphonates / pH / SNAFL-calcein / NA^+ / H^+交換体 / oH / 低Ca食 / 骨リモデリング活性 |
研究概要 |
骨吸収を行っている破骨細胞で機能すると考えられるプロトン(H^+)輸送機構を検証する目的で、カバーガラスおよび骨片上に単離した破骨細胞に細胞内pH蛍光指示薬を負荷し、細胞内pHの変化を経時的に測定した。酸負荷により破骨細胞内にH^+が導入され、pHは急速に静止レベル以下に低下する。カバーガラス上の破骨細胞では、低下したpHはNa+無添加培地では回復しないが、Na^+添加培地により静止レベルに回復する。Na^+添加培地にNa^+/H^+交換体(NHE)阻害薬のアミロライドを添加すると、pHの回復は認められなくなった。この結果から、カバーガラス上に単離した破骨細胞には、NHEを介すH^+輸送機構が存在することが示された。一方、骨片上の破骨細胞は、Na^+添加培地中で、ガラス上の破骨細胞と同様にpHは回復したが、a^+無添加培地およびアミロライドを添加したNa+添加培地では、ガラス上の破骨細胞と異なり、細胞内pHの回復を呈する細胞が認められた。この結果から、骨片上に単離した破骨細胞には、NHEを介さないH^+輸送機構が存在することが示された。以上の結果から、破骨細胞には少なくとも2つの異なるH^+輸送機構が発現し、それは破骨細胞が骨に接着することにより何らかの情報伝達が起こることに起因する可能性が示された。 低カルシウム食飼育ラットにビスフォスフォネート(クロドロネート)を投与し、その大腿骨、脛骨の骨形態計測を行ったところ、低カルシウム食飼育により破骨細胞数、破骨細胞の核数、および骨芽細胞数の増加は抑制された。また、採取した骨髄細胞を培養したところ、TRAP陽性多核細胞数と石灰化面積の増加の抑制を認めた。これらの結果は低カルシウム飼育により活性化された骨代謝回転が抑制されたことを示唆する。
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