研究課題/領域番号 |
09470414
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学(含放射線系歯学)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
北野 元生 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (10142118)
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研究分担者 |
高崎 隆志 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (60264438)
李 鉄軍 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (70281227)
田沼 順一 鹿児島大学, 歯学部, 助手 (20305139)
仙波 伊知郎 鹿児島大学, 歯学部, 講師 (60145505)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
1998年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1997年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 4NQO / 舌癌 / DAラット / WFラット / 発癌促進遺伝子 / 発癌抑制遺伝子 / p53 / GST-p / GSTーp / ラット舌癌 / GST-P / P53 / 系統差 |
研究概要 |
4-nitroquinoline 1-oxide(4NQO)を飲用水に混じてラットに投与すると、ラットの口腔粘膜とくに舌粘膜に扁平上皮癌が高率に発生する。ところが4NQO誘発舌癌に対する感受性については系統差が認められる。われわれはすでに7系統のラットを用いて感受性についての比較検討と行ったが、Dark-Agouti(DA)系ラットで感受性が高く、Wistar/Furth(WF)系ラットで低いことがわかった。今回の研究で、これらの系統差には、4NQO誘発舌癌の発生には遺伝的要因が深く関わっていることを明らかにすることができた(既発表)。 一方、Glutathione S-transferase pi-class(GST-p)は前癌病変部の細胞でその発現と活性が著しく亢進し、腫瘍の良いマーカーであるとされている。われわれの研究によると、4NQO誘発ラット舌癌の発癌実験において、舌粘膜上皮におけるGST-pは亢進が認められた(既発表)。さらに、これとp53蛋白の発現には相関関係が認められている。しかも、DAラットとWFラットで比較すると、GST-pとp53蛋白の発現はDAラットで有意に高かった(論文作成中)。 現在までのところ、ラット舌癌におけるp53遺伝子変異を認めたとの報告はない。われわれはすでに今回の研究の結果、4NQO誘発舌癌にPCR-SSCP及びDirect Sequencing法を応用することにより、p53遺伝子変異を認めるデータを得ている(論文作成中)。 われわれの研究で得られた知見は、ヒトの癌発生リスク家系の解析や、腫瘍及び腫瘍関連病変における確定診断と予後判定などに大いに役立つものであると考えられる。
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