研究課題/領域番号 |
09470423
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
保存治療系歯学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
竹重 文雄 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60206969)
|
研究分担者 |
林 美加子 大阪大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40271027)
河合 啓次 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (40204664)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
|
配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 8,500千円 (直接経費: 8,500千円)
|
キーワード | 疲労耐久性 / 疲労亀裂 / 歯科用セラミックス / K値 / 疲労 / 疲労亀裂進展 / セラミックス |
研究概要 |
歯科用セラミックスの口腔内での疲労負荷をシミュレートできる。in vitroでの簡便な疲労亀裂進展試験法を開発した。本方法は、1)歯科用セラミックスのような脆性材料でも加工可能な3点曲げ試験片にて実験可能であること、2)予亀裂の発生時に発生する微弱な音波をmonitoringしながらBridge Compresion法を用いて予亀裂を導入すること、3)亀裂長さをK値制御プログラムに投入し、K値を制御しながら大気中および水中の環境下で、しかも応力比を変化させて実験を行うことができること、などの特徴がある。疲労亀裂進展試験の劣化の検出感受性をコンポジットを用いて調べ、曲げ試験や破壊靱性試験に比べると、水中環境における劣化をより早期に、しかも敏感に検出できることが明らかになった。本試験法にて、歯科用セラミックスに対し、大気中および水中の環境下、また応力比を変化させた条件で疲労亀裂進展試験を実施した結果、水中環境下では疲労亀裂進展の加速が認められること、また、大気中では動的疲労が支配的になるのに対し、水中環境では静的疲労の影響がより強く出ることなどが示された。さらに臨床レプリカのSEM観察で、合着後に生じるcatastrophicな破折には前兆となるmicroscopicな亀裂の進展が認められること、辺縁のflowやmicro crackが予後を悪化させることなどが確認できた。以上のことから、口腔内のセラミック修復物は水分の存在によって静的疲労と動的疲労を併せて受けるため、応力負荷部以外でも疲労亀裂の進展が生じること、またcatastrophicな破折を防止するには初期欠陥やmicro crackを検知し、これを部分的に修復することが効果的であることなどが示唆された。
|