研究課題/領域番号 |
09470453
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
作田 正義 大阪大学, 歯学部, 教授 (00028755)
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研究分担者 |
岩井 聡一 大阪大学, 歯学部・附属病院, 医員
加藤 逸郎 大阪大学, 歯学部・附属病院, 医員
中澤 光博 大阪大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70217701)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
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キーワード | Porphyromonas gingivalis 381 / lipid A / LPS / cytokine / macrophage / Cytostatic & cytolytic activity / metastasis / lymph node / OK-432 / NK activity / P.gingivalis381 LipidA / P.gingivalis381 LPS / マクロファージ / cytostatic & cytolytic activity |
研究概要 |
Porphyromonas gingivalis 381のLPSとその活性中心であるlipid Aを用いて、その免疫賦活作用を検討した。 正常人の単核球をin vitroでlipid A(50μg/ml)にて刺激し、各種サイトカイン産生量をELISAにて測定した.その結果、P. gingivalisのLPSとそのlipid AはE.coliのLPSとそのlipid AおよびSalmpnella型のlipid Aに比べ、IL-1βとTNFαの産生を抑制していた。また、逆にP.gingivalisのLPSとそのlipid Aは、IL-1raの産生増強を促した。また、II-6、IL-8およびGM-CSFの産生増強がみられた。IFN-γの産生については、P.gingivalisのLPSが他の標品よりも強い産生誘導能を有していた。 非特異的な免疫細胞であるマクロファージとNK細胞に対する作用を調べた。Meth A fibrosarcomaに対するマクロファージのcytostatic activityは対照群に比して高い増強作用(p<0.01)を示した。また、cytolytic activityは、対照群に比して有意(p<0.05)に高まるが、LPSに比較すると弱い傾向があった。また、NK活性については、LPSと同程度の強い増強効果を示した. マウスの高リンパ節転移株MM48に対するin vivoでの転移抑制効果をみると、P.gingivalis lipid Aは充分な転移抑制効果が得られなかった。P.gingivalis LPSが最も強い転移抑制効果を示した。 以上の結果から、P.gingivalis lipid Aは、腸内細菌のlipid Aとは異なった免疫活性をもち、抗腫瘍免疫を賦活する作用を有しており、臨床的に無毒あるいは低毒性の免疫療法剤としての使用が可能であると考えられるが、転移抑制についてはさらに臨床モデルでの投与法などの検討を要すると思われる。
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