研究分担者 |
高橋 道康 東北大学, 大学院・薬学研究科, 教務職員 (80089789)
谷口 孝彦 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (90271915)
菅原 勉 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (50006350)
廣谷 功 東北大学, 薬学部, 助教授 (70192721)
|
配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
|
研究概要 |
シクロペンタジエノンならびにシクロヘキサジエノンの等価キラル合成素子として機能させるために開発した2種の化合物についてその一般性の開発を薬理活性天然物のエナンチオ制御合成によって検討した. まずシクロペンタジエノン等価キラル合成素子の活用に関しては従来の酵素法に加えてルテニウム(II)-キラルアミン触媒による不斉水素転移反応を適用する新たな合成手法を見い出し,本法が特にα位置換体の合成に有効であることを示した.さらにシクロペンタジエノン素子へのBailis-Hillman反応が適用出来ることを見い出し,これによりグラム陰陽両性菌に有効な抗生物質pentenomycin Iの合成を達成した. 一方,シクロヘキサジエノン等価キラル合成素子の活用に関しては従来の酵素法によるメソ基質の不斉非対称化を再度精査し,エステル交換法に関してはトリエチルアミンの添加効果によって2週間以上の反応を数時間内に短縮させる画期的改良法を確立した.さらに従来成功していなかった加水分解法についても有機溶媒の共存を避けることによって初めて完壁な分割が起こることを見い出した.この間に得られたキラル基質を活用することによってピロリチジンアルカロイド(-)-isoretronecanolおよび(+)-trachelanthamidine,海洋産シクロヘキセノイド(-)-clavularin B,非オピオイド鎮痛アルカロイド(-)-epibatidine,ポリ酸素化シクロヘキセンメタノール(-)-zeylenol,(-)-uvarigranol G,(-)-tonkinenin Aおよび(+)-pipoide,植物毒(-)-phyllostine,6種のシクリトールconduritol A-Fのエナンチオ制御合成を達成した.
|