研究課題/領域番号 |
09470501
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 雄一 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (80090471)
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研究分担者 |
粂 和彦 東京大学, 医学部, 助手 (30251218)
伊藤 清美 北里大学, 薬学部, 講師 (60232435)
加藤 将夫 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (30251440)
鈴木 洋史 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (80206523)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1998年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1997年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
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キーワード | 胆汁排泄 / MRP / CMOAT / Ntcp / oatp / ABCトランスポーター / 有機アニオン / 発現誘導 / 輸送担体 / 遺伝子クローニング / 遺伝的多型 |
研究概要 |
肝臓は腎臓と並んで異物解毒に重要な役割を果たす。循環血から肝臓への薬物の取り込み、および肝臓から胆汁への化合物の排泄には、それぞれ独立した輸送担体が関与する。このうち、取り込みに関与する輸送担体として、Na^+-依存的タウロコール酸輸送担体(Ntcp)やNa^+-非依存的有機アニオン輸送担体(oatp)が同定されてきた。しかしながら、これらの輸送担体が実際にどの程度肝細胞取り込みに関与するのかに関する知見は得られていなかった。本研究では、Ntcp,oatp発現系を確立し、その輸送能力および発現量を遊離肝細胞におけるものと比較検討を行うことにより、各輸送担体の寄与率を決定した。その結果として取り込み輸送担体には多様性が存在することが示され、Ntcp,oatpのみによっては説明しきれないことが明らかとなった。現在、更にoatp2,oat3等の輸送担体の機能解析を進めている。また、胆管側膜上に発現される排出輸送担体に関しては、ヒトおよびラット肝臓より調製した胆管側膜ベシクルを用いることにより、有機アニオン排出輸送機能をcharacterizeした。更にこの輸送に重要な役割を果たすcanalicular multispecific organic anion transporterの機能解析をcDNA-transfected細胞を用いて進めると共に、homologueとしてラットおよびヒトMRP3(multidrug resistance associated protein 3)のクローニングを行い、その機能解析を行った。その結果、MRP3はグルクロン酸抱合体を基質とする点では他のMRPファミリーと同等であるが、グルタチオン抱合体はpoor substrateに過ぎないという特性を有することが示された。また、ラットin vivoおよびヒト培養細胞においてMRP3は誘導を受けることが示され、ヒトにおける排泄能力の個人差を説明する重要な因子となりうることが明らかとされた。
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