研究課題/領域番号 |
09470540
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
久萬田 俊明 京大, 医学(系)研究科, 助教授 (70127760)
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研究分担者 |
野原 隆司 京都大学, 医学研究科, 助手 (80180769)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 左室弛緩機能 / 圧負荷 / 蛋白合成 / カルシウム拮抗薬 / 壁厚 |
研究概要 |
【目的】1.左室陽性変力状態下、およびCa拮抗薬投与により上行大動脈(AA)と下行大動脈(DA)の狭窄中の左室弛緩機能(時定数;T)の変化を観察した。2.持続的大動脈狭窄により動脈壁・心筋の蛋白合成の有無を調べた。 【方法】6匹の痲酔開胸犬をrespiratorで換気。AAとDAに狭窄用テープを装着。左頚動脈からMillarカテーテルを大動脈弁直上まで挿入し(動脈圧測定)、左心耳からKonigsberg圧力計を左室内に挿入(左室圧測定)。左室心基部に一対の超音波クリスタルを装着(壁厚増加率(%W)の測定)。無投薬時(C群)、プロタノール静注時(P群)、ヘルベッサー静注時(H群)に、AAとDAを急速狭窄した(血圧40mmHg上昇)。別の犬1匹に上記と同一機具を設置、DAを20-30分間狭窄(血圧を30-40mmHg上昇)した後、直ちに心臓と大動脈を摘出。左室心基部、心尖部、大動脈の凍結切片より免疫沈降したp42/p44Extracellular Signal Regulated Protein Kinase(ERK)をATP存在下にEIK1-GST融合蛋白と燐酸化反応を行わせることにより得られたphosphorylated Eik1を特異抗体を用いたimmunoblot法により検出(densitometry法によりERK活性を評価)。【結果】1.AA狭窄では、3群ともに収縮末期大動脈圧(AoESP)は上昇せず、同値(82mmHg)にも拘わらず、H群のTのみ増加。DA狭窄では、AoESPは各群ともに同程度上昇(+△50mmHg)し、C群とH群のTが増加。%WはDA狭窄時のC群とH群のみ有意に減少。2.大動脈、心筋ともにERKの活性化が生じた。 【考案】心筋の弛緩にはCa動態が深く関与していること、および機械的圧負荷で大動脈と心筋の蛋白合成が活性化される可能性が示唆された。
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