研究分担者 |
荻野 博幸 京都大学, 情報学研究科, 助手 (40144323)
安岡 孝一 京都大学, 大型計算機センター, 助教授 (20230211)
岡部 寿男 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (20204018)
岩本 宙造 広島大学, 工学部, 助教授 (60274495)
宮崎 修一 京都大学, 情報学研究科, 助手 (00303884)
宮野 英次 九州大学, 大学院・システム情報科学研究科, 助手 (10284548)
|
配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1999年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
研究概要 |
複雑なデータ構造を持つ実世界の組合せ最適化問題に対して,効率的な解法を構築するというのが本研究の目的である.本研究では個々の問題を直接解くのではなく,一旦和積形論理式の充足可能性問題(SAT)に変換し,SATに対する高速アルゴリズムを利用して元の問題を解くというアプローチをとる.本手法の利点は次の通りである.(1)SATは記述能力に優れており,様々な問題からSATへの変換は容易に行なうことができる.(2)SATに対する既存の高速アルゴリズムを利用することができる. 本研究では,まず,実世界問題の定式化を行ない,この定式化された実世界問題からSATへの統一的な変換手法を示した.これにより,与えられた問題をSATに自動的に変換することが可能となった. 次に,本手法の有効性を示すために,時間割作成,学生配属という,大学で最も需要の高いと思われる最適化問題に対して計算機実験を行なった.いずれの問題に対しても,既存の直接解法アルゴリズムよりも我々の手法の方が良い解を得られることを示すことができた. 最後に,SATに対する局所探索法の高速化を行なった.本研究では,ベクトル計算機とPVMを利用して,並列化による高速化を行なった.局所探索アルゴリズムは,それぞれの探索を独立に行なうことができるので,非常に並列化に向いている.しかも,並列アルゴリズム特有の通信によるオーバーヘッドがほとんどないため,理想的な台数効果が得られるものと期待した.実験により,期待通りの高速化が実現できたことを確かめた.さらに,ベンチマーク例題を利用して性能評価を行なったところ,これまでどのプログラムによっても解かれていなかったいくつかの例題を解くことができた.
|