研究課題/領域番号 |
09480077
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会システム工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田村 昌三 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30114557)
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研究分担者 |
阿久津 好明 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30175814)
新井 充 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30232028)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1998年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1997年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 高圧DSC / 炭化水素 / 燃焼開始温度 / 燃焼反応機構 / オクタン価向上剤 / ストリートキャニオンモデル / 光化学ボックスモデル / 大気環境影響 / オクタン価同上剤 / セタン価 / 自動酸化 / ヒドロペルオキシド / 加圧DSC / オクタン価 |
研究概要 |
1. 測定部の圧力を制御できる高圧DSCを用いて、炭化水素の中でも主として石油の微量成分の自然発火性を測定し、燃焼開始温度と炭化水素の燃焼反応の関連性を調べ、さらに微量成分の反応機構について検討した。すなわち、炭素数7および8のパラフィンおよびn-セタンについて、圧力50atmで昇温速度を変化させて燃焼開始温度を測定し、主に微量成分の燃焼反応機構の変化について考察した。また、自然発火モデルを用いて高圧DSC内の反応をシミュレートし、燃焼の開始に効果のある反応を調べることで、より詳細に発火に至るまでの燃焼反応機構を推測した。その結果、n-パラフィンでは、活性化エネルギーが着火遅れ時間の長い実験系とよく一致した。また、枝分かれのあるパラフィンでは、昇温速度50K/minの前後で活性化エネルギーに急激な変化があるものが見られ、反応機構の変化があることが示唆された。反応シミュレーションでは、燃焼開始温度の実験値と.計算値によい相関が見られ、n-へプタンの高圧DSCにおける燃焼の開始に最も寄与しているのは、分子内水素引き抜き反応とその続発反応であることがわかった。 2. 燃焼性向上剤の環境影響評価の例として、ストリートキャニオンモデルと光化学ボックスモデル.(PBM)を用いて、燃料にメチル-t-プチルエーテルなどのオクタン価向上剤を加えたときの大気環境への影響について調べた。その結果、向上剤を添加すると、最大オゾン濃度が減少する。NOxはNMOC(Non Methane Organic Compounds)/NOx比が小さいと、よりオゾンの生成を抑制し、逆に、NMOCはNMOC/NOx比が高いと、オゾンの生成を促進することが分かった。大気中と排気中のNOx濃度は、NMOC濃度よりかなり大きく汚染質濃度に影響し、排気ガス中のNOxは大気中のNOxより大きな影響を引き起こすことが分かった。
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