研究課題/領域番号 |
09480090
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
プラズマ理工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 靖 東京大学, 高温プラズマ研究センター, 助教授 (30214191)
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研究分担者 |
常田 佐久 国立天文台, 太陽物理学研究系, 教授 (50188603)
板垣 敏文 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (60242012)
桂井 誠 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (70011103)
堀内 利得 核融合科学研究所, 理論シミュレーション研究センター, 教授 (00229220)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1997年度: 9,500千円 (直接経費: 9,500千円)
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キーワード | 磁気リコネクション / 異常抵抗 / イオンメヤンダリング運動 / イオン異常加熱 / 3次元リコネクション / プラズモイド / ファーストショック / 電流シート / 3次元磁気リコネクション / ショック / プラズマ合体 / 異常加熱 / 駆動型リコネクションモデル / 粒子加速 / スフェロマックプラズマ / トカマクプラズマ |
研究概要 |
本研究を通じて、1)異常抵抗現象による磁気リコネクションの高速化、2)電流シートの微細構造、3)電流シートのメカニカルな放出による高速化、4)3次元局所的なX点形成による高速化を実験室プラズマによりはじめて明らかにすることができた。高温・低密度化(>200eV,<10^<20>m^<-3>)したトカマクプラズマ2個の軸対称合体を行なって、10^3程度の高磁気レイノルズ数の磁気リコネクションを実現した後、1)では外力により電流シート幅を圧縮してイオンラーマ半径を下回った時に電流シートの実効抵抗が急増することを突き止めた。この結果は堀内の粒子シミュレーションと一致し、異常抵抗が原因となって、外力の増加(駆動型リコネクション)あるいはXラインに平行な磁場成分の減少(3成分磁場効果)により磁気リコネクションの高速化が引き起こされることが結論された。一方2)では、X点領域の密度、温度の微細計測から、常田らが太陽コロナの衛星観測で捉えたリコネクションのファーストショック構造を実験室で初めて見出した。3)では電流シートがメカニカルに放出されて、その際に磁気リコネクション速度が急増すること、放出された電流シートはv×Bの電界によって直ちに減衰してしまうことが判明した。4)では電流シートの圧縮をあるレベル以上に強めると、初期に局所的なリコネクションが生じてそれが周囲に波及するという形で、リコネクションの高速化が起こることを立証した。研究の総まとめとして、小野が中心となってUniversity of Tokyo Symposium 2000 on Magnetic Reconnection in Space and Laboratory Plasmasを東京大学にて主催し(参加者140人)、室内実験、実験、計算機シミュレーション、太陽コロナ観測の4者が一致する形で、これらの高速リコネクション機構や電流シート構造を統一的に理解することができた。
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