研究課題/領域番号 |
09480102
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
エネルギー学一般・原子力学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中戸 義禮 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (70029502)
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研究分担者 |
八重 真治 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (00239716)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
11,300千円 (直接経費: 11,300千円)
1999年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1998年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1997年度: 7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
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キーワード | 太陽電池 / 多結晶シリコン薄膜 / 溶融塩 / 電解還元 / 接合 / 表面準位 / 終端結合 / ナノ加工 / 新型の太陽電池 / シリコン表面終端 / 電析機構 / 白金超微粒子 / 電析 / 多結晶シリコン / 薄膜材料 / 四塩化ケイ素 / フラットバンド電位 |
研究概要 |
高効率・低コストな新型の太陽電池の開発を目標に、良質な多結晶シリコン薄膜の新しい製造法の確立を目指して研究を行った。本研究の新しい方法とは、シリコンの原料として安価な四塩化ケイ素を用い、溶融塩を電解質として、電解還元により陰極基板上に薄膜を析出させるというものである。四塩化ケイ素が溶融塩に難溶のため析出物が不均一になるという問題を解決するため、種々の溶融塩を検討した。三塩化アルミニウム・塩化ノルマルブチルピリジニウム混合溶融塩は四塩化ケイ素を高濃度に溶解したが、100℃以下でしか使用できないため、析出Siがアモルファスになるという欠点があった。そこで、塩化リチウム・塩化カリウム溶融塩を用いて、電極を回転する方式で溶質の難溶性を解決することにし、この方法で陰極基板の全域に薄膜が形成できることが明らかになった。この研究に平行して、多結晶シリコン薄膜の利用に適した高性能の新しい接合法の開拓、シリコン表面上の表面準位の分布と低減、シリコン表面終端結合の化学的変換、シリコン表面のナノ加工に関する研究も行った。シリコンの電析機構とその制御法を明らかにするために、原子レベルで平坦なシリコン単結晶表面上のSi-HやSi-X(X=ハロゲン)結合の反応性を調べ、適当な条件下でSi-X終端結合を形成できることを見出した。新しい接合法の開発に関しては、白金超微粒子を施したn型Si表面を用いる新型固体太陽電池"n-Si/Pt,SiO2/p-CuI/ITO"が良好な特性を示し、新しい接合法として有望であることを明らかにした。特に、金属微粒子をつけない場合に、開回路光電圧(Voc)0.617Vという理論値に近い大きい値が得られることが明らかになった。金属微粒子をナノメートルのサイズで大きさ、分布をよく制御してつける方法についても検討し、配向ナノロッドを形成できることを見出した。
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