研究課題/領域番号 |
09480114
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
坂本 和彦 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (20111411)
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研究分担者 |
石原 日出一 埼玉大学, 工学部, 助手 (20261878)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1998年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1997年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 砂漠土壌 / 黄砂粒子 / 硫黄酸化物 / 乾性沈着 / 沈着速度 / 塩基性度 / 湿度 / 光照射 / 中国砂漠土壌 / ニ酸化硫黄 / 不均一反応 / 光触媒 / 人工肺 / 濃瓊測定法 / 酸性ガス |
研究概要 |
中国の乾燥土壌地域における硫黄酸化物の沈着による大気中からの消失量予測のための基礎データを得ることを目的とし、微量のSO_2、NO_2、HNO_3を含む実験ガスに対する砂漠土壌粒子や黄砂粒子、さらにはその主要塩基成分であるCaCO_3粒子の暴露実験を行い,以下に示す結果を得た。 1. 中国側研究者の協力の下に中国全土にまたがる砂漠土壌や黄砂などの土壌粒子の元素組成を分析し、土壌の酸性度とCa、Mgの分布がほぼ一致していることを明らかにした。さらに、その分布は中国における酸性雨発生状況との密接な関連を期待させるものであることを示した。 2. 中国の砂漠土壌粒子ならびに黄砂粒子についてSO_2の沈着実験を行い、その沈着速度は粒子の塩基性度が高いほど,実験ガスの相対湿度が高いほど大きな沈着速度を与える傾向にあることを示した。 3. NO_2やHNO_3についてもSO_2と同様の沈着実験を行ったが、その比較からHNO_3はSO_2と同程度の、一方NO_2はそれよりずっと小さい沈着速度を与える傾向にあることを示した。 4. 黄砂や砂漠土壌に沈着したSO_2は湿度が高いほど、またブラックライト等の光照射によりS(VI)/S(IV)の比は大きくなり、沈着したSO_2の酸化に対する湿度や太陽光の重要な働きを明らかにした。 5. 人工肺による低濃度SO_2とHNO_3の濃縮捕集について検討した。 6. 砂漠土壌や黄砂粒子の性質と沈着速度との関係から、乾燥土壌地域におけるSO_2の沈着による大気中かららの消失量の推定手法を検討するためには、まだデータが不十分であり、さらに研究を続ける必要がある。
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