研究課題/領域番号 |
09480149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
鈴木 宏治 三重大学, 医学部, 教授 (70077808)
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研究分担者 |
林 辰弥 三重大学, 医学部, 助手 (00242959)
井戸 正流 三重大学, 医学部・附属病院, 助教授 (90167263)
武谷 浩之 三重大学, 医学部, 助手 (60222105)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1999年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1998年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1997年度: 7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
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キーワード | プロテインC凝固制御系 / プロテインC / プロテインS / プロテインCインヒビター / 血液流動性維持機構 / 血管内皮細胞 / プロテインC受容体 / プロテインS受容体 / 抗血栓性因子 / 血液凝固因子 / トロンボモジュリン / 細胞膜受容体 / 抗血栓性機構 / 血液流動性機構 / 遺伝子発現調節 / 血栓症 / トロンボモジュリン異常症 / プロテインC受容体異常症 |
研究概要 |
ヒトが生命活動を営む上で不可欠な血液の流動性は、血管内の抗血栓性血漿因子と血管内皮細胞表面の各種受容体の分子間相互反応により維持されている。血管内の抗血栓性機構には、種々のプロテアーゼインヒビター(アンチトロンビン、組織因子系凝固インヒビター等)による凝固制御機構と共に、プロテアーゼによる凝固制御機構がある。なかでも、ビタミンK依存性血漿蛋白質でプロテアーゼ前駆体のプロテインC(PC)の活性化によって開始されるPC凝固制御系(Protein C anticoagulant pathway)は、この制御系に関与する因子{PC、トロンボモジュリン(TM)、プロテインS(PS)、第V因子等}の先天性異常症の多くが重篤な血栓塞栓症を来すことからも、生理的に不可欠な機構と考えられている。そのため、このPC凝固制御系における血管内皮細胞上のPC受容体との構造とその機能の解明、PCインヒビター(PCI)の構造と機能、その遺伝子発現制御機構の解明、PS受容体の単離と構造・機能の解明、さらに各種病態時におけるPC凝固制御系因子の動態に関する研究等は、ヒトの生体防御機構の理解と関連する多くの疾患の発生と増悪化の機序の理解やそれらの疾患に対する診断・治療法の開発に極めて重要と考える。この観点から、本研究では、(1)ヒトPC受容体遺伝子の全構造の解析とその発現調節機序の解明、(2)ヒトPCI遺伝子の発現調節機序の解明、(3)ヒトPCIの血小板での機能発現機序の解析、(4)各種動物のPCIの構造解明と遺伝子発現組織の解析とその生理的意義の解明、(5)各種疾患の発現と病態の増悪化に関わるPC凝固制御系因子の動態解析、(6)アデノシンとNOによる血管内皮の抗血栓性維持機構の解析、(7)凝固因子のトロンビン、プロトロンビンの腫瘍細胞の活性化機構の解析、(8)PS受容体の単離と構造・機能の解明等、について研究を行った。これらの一連の研究の成果は、PC凝固制御系の分子機構の理解と、これに基づいた今後のより有効な抗血栓薬の開発のための抗血栓性蛋白質の構造と活性相関およびそれらの遺伝子制御に関する基礎的情報を提供することが出来たと考える。
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