研究課題/領域番号 |
09480161
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
喜多村 直実 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (80107424)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1998年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1997年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
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キーワード | 肝細胞増殖因子(HGF) / 肝障害 / HGF activator / HGF activator inhibitor / Kunitzドメイン / Hrs / Hrs結合蛋白質 / SH3ドメイン / Hrs 結合蛋白質 / 肝細胞増殖因子 |
研究概要 |
肝細胞増殖因子(HGF)は強力な肝再生因子であり、現在肝疾患の治療薬としての開発が進められている。HGFの活性は細胞外、細胞内の種々の因子により制御されている。本研究ではそれらの因子についてHGFの活性の制御との関係において解析し、以下の結果を得た。 1. 肝障害時にHGFを活性化するセリンプロテアーゼとして同定されているHGF activator(HGFA)について、肝障害時における動態を解析したところ、HGFAのmRNA量が肝障害に伴って増加することが明らかになった。またHGFA自身の活性化も肝障害に伴って起こっていることが明らかになった。 2. HGFAの活性を阻害するインヒビターとして2種類のHGFA inhibitor(HAI)が精製されている。cDNAクローニングの結果、2種類ともKunitzドメインをもつセリンプロテアーゼインヒビターであることがわかった。またKunitzドメインに変異を導入して解析したところ、このドメインがHAIのインヒビター活性に必須であることが明らかになった。さらにHAIに対する抗体を作成し、その生成経路について解析したところ、HAIは膜結合型として合成された後に数カ所でのプロセシングを受け、細胞外に分泌して機能することが明らかになった。 3. 細胞内においてHGFの活性を制御する新しいシグナル伝達分子としてHrsとその結合蛋白質(Hbp)が同定されている。HrsとHbp複合体の機能解析を行ったところ、この複合体は初期エイドソームに局在し、HGFとその受容体が細胞内に内在化した後の分解を制御することによりHGFの活性制御に重要な役割を果たしていることが明らかになった。またHbpのSH3ドメインに結合する蛋白質として脱ユビキチン化酵素UBPYが同定され、このUBPYがHrs・Hbp複合体の機能に重要な役割を果たしていることが示唆された。
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