研究課題/領域番号 |
09480164
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
大隈 隆 (大隅 隆) 姫路工業大学, 理学部, 教授 (50111787)
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研究分担者 |
塚本 利朗 姫路工業大学, 理学部, 助手 (30236864)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
1999年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1998年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1997年度: 8,400千円 (直接経費: 8,400千円)
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キーワード | ペルオキシソーム / ペルオキシソーム形成因子 / ペルオキシソーム欠損症 / Green fluorescent protein / PEX遺伝子 / Zellweger症候群 / ペルコキシソーム欠損症 / GFP / 温度感受性変異 / Infantlle Refsum病 / Infantile Refsum disease |
研究概要 |
ペルオキシソームは酵母からヒトに至るまで、真核生物一般に広く存在するオルガネラであり、脂肪酸の分解、種々の酸化反応など、多くの重要な代謝機能を担っている。ペルオキシソーム形成に関わる遺伝子(PEX遺伝子)としては約20種類が明らかになっており、ヒトではそれらの欠損による遺伝疾患が知られている。我々はペルオキシソームの形成機構を明らかにするため、ペルオキシソーム欠損症疾患者の繊維芽細胞とペルオキシソーム欠損CHO細部株を用いて解析を行った。その結果、(1)新種の新たなPEX遺伝子をクローニングした。(2)新種の相補性群に属するペルオキシソーム欠損症患者について原因遺伝子を同定し、責任変異を明らかにした。(3)ペルオキシソーム欠損症には同一の相補性群に属しながら異なる重症度を示す例が多い。数種の相補性群に属する軽症型患者の繊維芽細胞において、低温ではカタラーゼを含むペルオキシソームが回復するという温度感受性が認められ、原因と考えられる点突然変異も一人の患者で同定された。これらの患者の細胞には、脂肪酸β酸化系酵素を含むがカタラーゼを含まない、"Catalase-lessペルオキシソーム"が存在し、これが軽症である原因と考えられた。(4)多くのペルオキシソーム欠損細胞には、マトリックスタンパク質を含まないペルオキシソーム関連異常膜構造である"ゴースト"が存在する。PEX2とPEX5の欠損細胞を遺伝的に相補すると、ゴーストにマトリックスタンパク質が運ばれることにより、ペルオキシソームが形成されることが示された。またAAA型ATPアーゼをコードするPEX6の欠損株では、ゴーストに近接しているがこれとは異なる構造体にマトリックスタンパク質が集積しているのが観察され、膜集合過程に何らかの異常が生じていることが示唆された。
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