研究課題/領域番号 |
09480173
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
阿久津 秀雄 横浜国立大学, 工学部, 教授 (60029965)
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研究分担者 |
小澤 潔 横浜国立大学, 工学部, 助手 (20251770)
藤原 敏道 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (20242381)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
12,600千円 (直接経費: 12,600千円)
1999年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1998年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1997年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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キーワード | H^+-ATP合成酵素 / F_1-ATPasa / NMR / 固体NMR / H^+-ATP合成酵素βサブユニット / H^+-ATP合成酵素cサブユニット / 化学合成 / F_1-ATPase / H^+-ATP合成酵素Cサブユニット / H^+-STPA式酵素Cサブユニット |
研究概要 |
本研究においては溶液NMRを用いてβサブユニットの構造変化の解析を行い、固体NMRの方法論を開発しつつ、サブユニットcの合成と固体NMRによる解析に取り組んだ。溶液NMRでは、チロシンとヒスチジン残基に注目し、これらのプロトンシグナルをアミノ酸置き換えにより帰属し、ヌクレオチドの結合による構造変化を見いだした。この構造変化はF_1-ATPasaの回転の原動力の一つになると考えられる。さらに詳しい構造情報を得るために、重水素化βサブユニットを^<15>N標識し、2次元HSQCスペクトルを測定した。その結果、アミド領域のプロトンシグナルが^<15>Nによって分離にて観測された。またTROSYを測定することによって8割程度のアミドプロトンが分離して観測された。また、ATP-TF_1βサブユニット複合体を調製し、固体^<31>P-NMRによる解析を行った。ATPのリンのシグナルの帰属を行ったところ、ATPの結晶構造とはかなり異なることが明らかになった。さらに、固体NMRを用いて膜結合部分であるH^+-ATP合成酵素Foを研究することを目指して、サブユニットcの合成に取り組んだ。その結果、化学的な合成法と大腸菌を用いた生合成法を確立した。化学合成法によりアミノ酸の選択標識を行った[3-^<13>C[Ala-24,[4-^<13>C]Asp-61 subunit cを合成し、精製した。大腸菌による大量発現系では^<15>N-Glysubunit cの合成と精製を行った。さらに、^<15>N-Gly subunit cをDPPCの中に再構成し、固体NMR測定をCP-MAS法を用いて測定した。この測定でシグナルが観測されたことにより、今回のような精製法により得られた^<15>N-Gly subunit c試料で、固体NMR測定が可能であることが分かった。さらに、このシグナルの解析から、膜中においても有機溶媒でとっていたヘリックス構造をとっている可能性が高いことが明らかになった。
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