研究課題/領域番号 |
09480174
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
本間 道夫 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50209342)
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研究分担者 |
川岸 郁朗 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80234037)
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研究期間 (年度) |
1997 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1997年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | イオンチャネル / エネルギー変換 / ビブリオ菌 / べん毛 / モーター / ナトリウム駆動力 |
研究概要 |
Na^+駆動型モーターのエネルギー変換ユニットあるいはイオンチャネルに対応すると考えられる遺伝子(motX、motY、pomA、pomB)を我々は同定している。H^+駆動型モータータンパク質MotAとMotBとの相同性から、PomAとPomBは複合体を形成してNa^+チャネルとして機能していると考えられている。イオンチャネルとして機能していると推定されているpomA遺伝子産物の機能を調べるため、プラスミド上のpomAをヒドロキシルアミン処理してランダムに変異を導入した。機能欠損を起こすアミノ酸変異部位は、PomAと相同な大腸菌のH^+駆動型モータータンパク質MotAで得られている運動能欠損変異部位と類似した位置にあり、どの部位も大腸菌や好アルカリ性保存されてることが分かった。MotX、MotYは共に1回膜貫通で、特にMotXはNa^+チャネルを構成する可能性が示唆されている。そこで、V.alginolyticusでは完全な遺伝子としてクローニングされていなかったmotXのクローニングを行った。この遺伝子を使い、それまでに得られていたpomA、pomB、motYのいずれにも相補されないV.alginolyticusの変異株が、motX欠損株であることが分かった。H^+型べん毛モーターを形成するタンパク質にはMotA、MotBが固定子として、FliG、FliM、FliNが回転子として同定されている。特に回転力産生に重要なものはMotAの細胞質内ループ領域とFliGのC末端領域の静電気的相互作用であると考えられている。回転子のタンパク質の中で特に重要なFliGに注目し、V.alginolyticusのfliGをクローニングした。さらに、FliGのC末端にヘキサヒスチジンを導入し、大腸菌でHis_6-FliGを大量発現させ、細胞質からHis_6FliGをNi-NTA agarose、Superose6で精製する事に成功した。PomAとPomBの菌体内での安定性を調べるために、PomA、PomBを単独もしくは共発現させた菌体を培養し時間を追って菌体を回収し、それぞれのタンパク質を免疫ブロットで検出した。その結果、PomBの安定性には、PomAが必要であることがわかった。また、多くのこれまでの実験結果から相互作用をしていると考えられているMotA、MotBにおいても、今回の実験結果と同じような結果が得られている。以上のことよりPomAとPomBも複合体を形成していると言う仮説を支持する証拠がNa^+駆動型モーターでも示された。
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