研究課題/領域番号 |
09480177
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
赤坂 一之 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (50025368)
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研究分担者 |
田村 厚夫 神戸大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (90273797)
山田 博昭 神戸大学, 理学部, 助教授 (90030767)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,700千円 (直接経費: 12,700千円)
1998年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1997年度: 6,100千円 (直接経費: 6,100千円)
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キーワード | 高圧NMR / 蛋白質 / 二次元NMR / 化学シフト / 水素結合 / 主鎖コンフォーメーション / 核オーバーハウザー効果 / BPTI / 主鎖コンフォメーション / 高圧 / NMR / 立体構造 / 揺らぎ |
研究概要 |
1. 当研究室で開発した、1barから2000barまで任意の圧力で高分解能高圧NMR測定可能なオンライン高圧NMR装置(プロトン周波数750MHz)を用い、加圧下での水溶液中の蛋白質のNMR信号の変化を、原則的に全1H、15N(一部13C)原子毎の分解能で解析した。 2. 15N標識したBPTI(basic pancreatic trypsin inhibitor)、Bacteriorhodopsinのhelix(1-36)、HPr(histidine-containing phospho-carrier protein)、RalGEF-RBD(Ral guaninie-nucleotide exchange factor-Ras binding domain)、melittin(蜂毒)などを対象に、軽水中で、主として1H二次元NMR測定と15N/1H二次元NMR測定を行った。 3. 主鎖のほとんどすべてのアミドの1H,15N NMR化学シフトが圧力に対して直線的に、可逆的に、しかも部位特異的に変化した。これらの解析の結果 (1) 加圧に伴い、主鎖アミドの関与するNH…O間水素結合距離の短縮が起こること (2) 加圧に伴い、主鎖コンフォーメーションが部位特異的に変化する。特にヘリックスとループ領域が柔らかいことが明かとなった。 4。 BPTIについて、加圧による1H/1H核オ一バーハウザー効果(NOE)の変化を測定することに成功した。解析の結果、加圧に伴い、三次構造の部位特異的構造変化(主として圧縮)が起こり、同時に芳香族環のフリップ-フロップ運動が抑制されることが判明した。 5. RalGEF-RBDについて、ループ領域から選択的に圧力変性が起こることが15N/1H二次元NMRによって明かとなった。これは圧力変性中間体の存在を明確に示したものであり、今後の蛋白質フォールディング研究へのインパクトが期待される。
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