研究課題/領域番号 |
09480194
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西宗 義武 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80029793)
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研究分担者 |
吉村 康秀 大阪大学, 微生物病研究所, 教務職員 (60263307)
田中 宏光 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (10263310)
蓬田 健太郎 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (90283803)
野崎 正美 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (30189394)
岡部 勝 大阪大学, 遺伝情報実験施設, 教授 (30089875)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 11,700千円)
1998年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1997年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 精子細胞 / ライブラリー / 遺伝子 / cDNA / 精細胞 / 特異的発現 / ノックアウト / 精巣 / マウス / 細胞分化 |
研究概要 |
マウス精巣で見られる精細胞の分化は、生後間もなく進行する。生後17日目には、減数分裂前期が完了し、二回の分裂の後、生後18日目には、半数体精子細胞が出現する。さらに特異的な形態分化を行いながら35日目頃には精子形成が完了する。従って、生後17日以前には半数体精子細胞は存在せず半数体特異的遺伝子の発現も見られない。そこで成熟マウス(生後35日目)の精巣cDNAライブラリーから幼若マウス(精子細胞分化直前の生後17日目)精巣mRNAを差し引くことによって半数体特異的サブトラクテッドライブラリーを作成した。 従来半数体精子細胞に分化した後、新たに起こる転写は精子の等価性を保つ上でも、非常に少ないと考えられていた。しかし実際にサブトラクテッドライブラリーを作成し、その各クローンを調べて見ると、半数体精子細胞特異的に発現が見られる遺伝子はかなりの数存在する事が明らかとなった(現在85種以上の新規遺伝子を単離した。)。サブトラクテッドライブラリーから得られた遺伝子について、全長cDNAを決定し、そのmRNA、蛋白質の発現、各遺伝子のコードする産物の性質、細胞内での特異的発現について逐次解析を続けている。また、得られた精巣特異的遺伝子の全てについて染色体上の位置を決定し、ゲノムをクローングし、半数体精子細胞特異的発現をする遺伝子のゲノム構造の特徴を解析している。一方、ゲノムのクローニングと生化学的解析の進んだ遺伝子について、ジーンターゲッティングをおこない、遺伝子の個体レベルでの働きについても解析を進めている。さらに、ヒトホモローグ遺伝子の単離を行い、男性不妊症との関係についての解析を進めている。 生殖細胞、特に半数体精子細胞分化の分子機構の解析は、もちろん2年の研究期間内に完了する類のものではなく、我々のこの新たな系の成功をもとに、今後ともさらにこの方向での研究をおしすすめる必要がある。
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