研究課題/領域番号 |
09480203
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
井出 宏之 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70022704)
|
研究分担者 |
前田 美香 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40292205)
田村 宏治 東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70261550)
山本 博章 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (40174809)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
|
配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
|
キーワード | 肢芽形成 / AER形成 / 過剰肢形成 / fgf-8発現 / fgf-10 発現 / sonic hedgehog発現 / 肢芽 / 背腹軸 / 繊維芽細胞成長因子 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
1. 四肢は側板中胚葉の背腹の境界で形成される。この領域はEn-1発現域の境界であることをEn-1を過剰発現させた組織の移植によって明らかにした。 2. FGFは脇腹の側板中胚葉に過剰肢を誘導する。FGF-2、FGF-4、FGF-8を含むビーズをニワトリ胚予定脇腹域の外胚葉と間充織の間に入れると、完全な軟骨パターンを持った過剰肢に発生する。しかし誘導された四肢は片側の脇腹について常に1本であり、2本以上の四肢が誘導されたという報告はない。われわれは、FGF-2を含むビーズを挿入した場合のみに、脇腹域に片側2本の過剰肢が誘導される事を見いだした。2本の過剰肢のうち、前側の四肢の軟骨パターンはほぼ完全で前肢型のパターンであるが、後側の四肢は先端部の軟骨パターンを欠損しており、後肢型のパターンであった。 3. このようなパターンのできる機構を解析するため、肢芽で発現しているシグナル分子の遺伝子のFGF-2による発現変化をin situ hybridizationによって調べた。FGF-2ビーズを入れた場合、fgf10発現域は2ヶ所に分かれ、AERマーカーであるfgf8も2ヶ所に分かれた。shh発現域も、FGFに共通して過剰に発現する脇腹前部領域以外に、FGF2の場合はビーズの周辺にも発現した。 4. 体側部背腹の境界面に肢芽、特にAERができる機構を明らかにするため、外胚葉の細胞培養を行った。肢芽外胚葉の細胞培養は今まで研究が全くなかった。AERを含む肢芽外胚葉を解離し、単層培養し、AER状の構造の形成に成功した。この構造はAERのマーカーであるfgf8を発現し、これを用いて再構成肢芽を作ると、軟骨突起の伸長がみられた。AERを含まない外胚葉を細胞培養した場合はAER状構造はできず、再構成肢芽の伸長もみられなかった。またAER由来細胞と非AER由来細胞の間で、培養下に選別が起こり、AERができることが明らかになった。
|