研究課題/領域番号 |
09480205
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
嶋田 拓 広島大学, 理学部, 教授 (70011559)
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研究分担者 |
中坪 敬子 広島大学, 理学部, 助手 (40192760)
赤坂 甲治 広島大学, 理学部, 助教授 (60150968)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,900千円 (直接経費: 12,900千円)
1998年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1997年度: 7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
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キーワード | 転写カスケード / ウニ / 初期発生 / アリールスルファターゼ遺伝子 / sox / 転写調節 / レポーターアッセイ / Sox / アリールスルファターゼ / 遺伝子 / Otx |
研究概要 |
本研究は、ウニ胚アリールスルファターゼ(Ars)遺伝子をモデルとして、初期発生胚における遺伝子の発生時期特異的・組織特異的発現を調節する転写調節因子カスケードの解明をめざすものである。 Ars遺伝子の転写開始点付近から上流194bpまでの領域にプロモーターを強く促進する活性があることはすでに報告している。本年度は、この領域をさまざまにdeleteした断片をreporter assayすることによってプロモーター活性促進に働くシスエレメントを決定した。その結果、-72bp〜-56bpと+138bp〜+142bpにシスエレメントを見出した。前者はSpZ12やOctlの結合サイトで、後者はRel familyの転写因子の結合サイトで、いずれもそれ自身が転写を活性化する他に、第1イントロンにあるエンハンサーの活性を仲介する。 転写開始点上流をさらにreporter assayした結果、-144bp〜-194bpまでの領域がプロモーターの転写活性を時期特異的に促進するため働くことがわかった。この領域には-168bp〜-162bpに正の転写調節因子Sox(Sry-type HMG box)蛋白質の結合配列であるAACAAAGが存在し、ゲルシフトアッセイによりこの配列に特異的に結合する核蛋白質を検出した。結合蛋白質は、未孵化胞胚期から間充織胞胚期にかけて一定であるが、原腸胚期には減少した。他種のウニのSox mRNAを用いてin vitroで蛋白質を合成し、バフンウニArs遺伝子のDNAに対してゲルシフトアッセイすると合成蛋白質はSoxコンセンサス配列に特異的に結合した。Sox結合配列の5′近傍上流域にはSox因子のSox結合部位への結合を調節するエレメントも見出した。Sox mRNAは母系情報であることも明らかにした。
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