研究課題/領域番号 |
09480209
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 東北大学 (1998) 国立精神・神経センター (1997) |
研究代表者 |
松崎 文雄 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10173824)
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研究分担者 |
大城 朝一 東北大学, 加齢医学研究所, 助手
池島 宏子 国立精神, 神経センター・神経研究所・遺伝子工学研究部, COE研究員
IKESHIMA Hiroko (KATAOKA Hiroko) Tohoku University National Institute of Neuroscience Department of Molecular Gen
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
13,300千円 (直接経費: 13,300千円)
1998年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
1997年度: 8,300千円 (直接経費: 8,300千円)
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キーワード | 非対称分裂 / 神経幹細胞 / prospero / miranda / 神経発生 / 細胞極性 / 上皮細胞 / 細胞分裂 / 転写因子 / プロスペロ / ミランダ / 非対称 |
研究概要 |
発生過程で細胞の多様性を作り出すための基本的なプロセスは非対称な細胞分裂である。その典型である神経幹細胞の非対称分裂に伴って、転写因子Prosperoが神経幹細胞の姉妹細胞に不等分配される。Prosperoの不等分配を手がかりに、神経幹細胞の細胞分裂に伴う分化因子の不等分配が神経の運命決定に果たす役割、非対称分裂を制御する細胞極性の解明を目的とした。 1. Prosperoの非対称分配に必須なドメインと結合する因子Mirandaを酵母two-hybrid法を用いて同定した。MirandaタンパクはProspero同様に、神経幹細胞の非対称分裂に伴って2次前駆細胞に不等分配される。miranda変異体を複数同定し、Prosperoの不等分配を解析したところ、Mirandaは、Prosperoを結合して2次前駆細胞へ分配する因子であることが判明した。 2. miranda変異体の解析から、MirandaによるProsperoの不等分配が神経細胞の個性の決定に必要であり、神経幹細胞の非対称分裂が神経の運命決定に直接関わることを示した。 3. 神経幹細胞の分裂に際して、RNA結合蛋白質Staufenに結合したProspero mRNAも不等分配されるが、miranda変異体の解析から、prospero mRNA/Staufen複合体の不等分配にもMiranda活性が必要とされることが明らかになった。 4. 神経発生が開始される前から、Miranda、Prospero、及び、Staufenは上皮細胞で発現している。そこでの局在を検討した結果、細胞分裂中の上皮細胞でも、Miranda複合体がbasal側の細胞表層に局在することを明らかにした。このことから、神経幹細胞の非対称分裂を制御する細胞極性は、上皮細胞のapical-basal極性と共通する一面のあることが示された。
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